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揺れる心
第5章 油断
翌日は、朝食も取らずに逃げるようにチェックアウトして、
取引先との打ち合わせに少し遅れるという連絡を入れて、
朝から診察している産婦人科を調べて向かった。

無理矢理されたことを伝えて、
診察とアフターピルを処方してもらって少しホッとした。


仕事を何とかこなして、
最終の新幹線に乗った。

同じ新幹線にお兄様が居ないかと思って、
何度も周りを見ては、
下を向いて涙を堪えていた。


何度も海斗さんから着信があったけど、
出ることも出来なかった。

駅まで迎えに行くというLINEやメールもあったけど、
「今日は疲れてるから、1人で居たいの。
ごめんなさい」と返信した。


帰宅して、入浴する。
シャワーを浴びながら自分の身体を確認した。

太腿の内側にキスマークがついているのは、
お兄様がつけたものだと思った。


海斗さんに合わせる顔がない。
もう、会えない。


もう、消えてしまいたい。

そんなことすら思った。



ベッドに横たわって暫くすると携帯が鳴った。
かなり長いコールがして切れて、また鳴る。

ノロノロと起きて携帯を手に取ると登録してない携帯番号からだった。
お兄様からだろうと思って、
電話が切れたタイミングで電源を切った。

眠れそうになくて、
以前、お兄様が私に飲ませて、
その後、怒った海斗さんが捨てた薬を取り出した。

何の薬かを調べようと思って、
ゴミ箱から回収しておいたものだった。

結局、何の薬かは調べていなかった。


これ、全部飲んだら起きなくて済むのかなと思って、
キッチンから水を取ってきてベッドに戻ると、
躊躇わず全部飲んだ。


もう、新しい朝は来なくて良い。


そう思った。
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