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私立煩悶女学園の憂鬱。
第1章 水球部 編 (1)
「ねえ、この人達が例の練習相手、なの?」
「多分ね。意外とまともな人達じゃない?」
「っていうか、全員イケメンじゃん!いろいろ楽しみ!」
「うんうん!特にさ、右から3番目の人、カッコよくない?」
「えー私は真ん中の人がいい!マッチョだし!」
「そうかな~ちょっと冷たそうじゃない?」
「そこがクールでいいじゃん!」
「私は一番左の弟タイプかな。なんか癒されそう・・・」
「出ました!先輩は年下キラーだもんね」
「皆エロいな~面積少な目の水着がフィットしてるから、形、分かっちゃうね」
「もう~やだ!気になっちゃう。練習に集中できないよ」
「先輩達・・・大人の会話だ・・・」
「きっと水着のJKに囲まれて興奮してるんじゃない?」
「え~最低!あはは」
「きっといろいろ妄想してるんだよ」
「えっ?前に出てきた!何するの!」
「いやだ、ちょっと怖い!」

黙って聞いてれば、こいつら~・・・好き放題、言いやがって!・・・
俺はムカついてきた。ひそひそ話しているつもりらしいが、全部聞こえている。こっちが大人しくしていれば、自分達が人数的に有利なのを良いことに言いたい放題だった。それも顔だけじゃない。身体や股間までしっかりと見つめて感想を言い合っている。
俺は2,3歩前に進み出た。
とにかく挨拶をしよう。俺は7人の中でキャプテンを頼まれていた。いつまでも見世物の様になっている訳にはいかない。学園側との契約で彼女達を全国大会に出場させなければならないのだ。もし出来なければペナルティがある。それは7人共避けたいと思っていて、その意思統一は出来ていた。
コーチが来る前に俺は挨拶を始めた。

「こんにちは。男子部キャプテンの黒川です。今日から一緒に練習をしていくことになりました。目標は女子水球部の全国大会出場、これが最優先です。その為に俺達7人は全力で取り組んでいくので一緒に頑張りましょう!」
予め考えてきた挨拶を、俺は間違えることなくスラスラと話すことが出来た。女子部員全員が俺を見つめている。
よし!最初の挨拶としては上出来だ!・・・これで盛り上がって・・・あれ?・・・
俺の思惑とは違って、挨拶の後にはパチパチと少なめの拍手が起こっただけで殆どリアクションが無かった。それどころかまた、ひそひそと話す声が広がっていった。
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