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私立煩悶女学園の憂鬱。
第1章 水球部 編 (1)
俺は笑顔で手を差し出した。強張った顔で黙って頷いた彼女は、その手をギュッと握ってきたが、その強さで緊張していることが伝わってくる。おずおずとプールサイドに腰掛けると深呼吸をした。そして次の瞬間、落ちるように水面に入ってくる。手を繋いでいたので、俺はまずバタ足でもしてもらいながら慣れてもらおうと思っていた。が、甘かった。
目を瞑ったまま彼女は俺にしがみ付いてきたのだ。
「ちょっちょっと聖羅!」
「本当に怖いんです!離さないでください!」
俺の首筋に両手をしっかりと回し身体を密着させてくる。俺の太腿に脚が絡んでくる。サブプールも足の着く深さではないから、泳げない彼女の気持ちはよく分かる。しかしこれほどしっかりとしがみ付いてこられるとは思わなかった。
「分かった。離さないから落ち着いて。いいね」
「あっ・・・は、はい・・・」
抱き合った様な体制から俺が話せば、彼女の耳元に囁くことになってしまう。明らかに普通の声ではない一言が彼女の唇から漏れた。一年生なのに随分セクシーな声を聞かされてしまう。俺の裸の胸に2つの膨らみが押し付けられている。水着とその裏についている薄いパッドで守られているだけの膨らみから、ツンとした突起の感触が伝わってくる。
俺の太腿に絡められている聖羅の内腿の感触も気持ちいい。更に、立ち泳ぎをしているから、ユラユラと動かしている俺の太腿が、彼女の秘部を刺激してしまう。それが気持ちいいのか、彼女は太腿をギュッと締めたり緩めたりする。感じているのかも知れない。
当然の様に俺の股間はフル勃起してしまった。水球用の男子の水着の面積は狭い。上向きに膨張しているから、括れた部分から上は水着からはみ出してしまった。2人っきりならすぐに本気で抱きしめているところだ。
が、ギリギリのところで俺は理性を保っていた。なんといっても今日は練習初日だし、サブプールにいる他のペアからの視線も、後ろからひしひしと感じ始めていた。
「そうか!泳げないならしょうがないね!ゆっくりと水に慣れていこうか!」
俺はワザとらしく周りに聞こえるように声を出した。他のペアから離れ、サブプールの奥に向かう。
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