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爛れる月面
第5章 つきやあらぬ

「……。どうやって見つけたの?」
「クミちゃん、大事なものは一箇所に集めるから。案の定、指輪の箱の中にあった」
「なに習性みたく言ってくれてんのっ」
「使っていい?」
「や、やっぱ、イジメる気マンマンじゃん」
「これで愛したい。いいでしょ?」
「……っ、……す、好きにしたら?」
決して、投げやりになったわけではない。その証拠に、振動が押し当てられた瞬間、甘ったるい声を放ってしまって、慌てて紅美子は両手で口を塞いだ。肉蕊を攻められるとたちまち湧水が溢れ出す。もぐりこんでいる徹は、音を鳴らしてこれを啜りつつ、舌を肉洞へと差し込んでくる。実にぎこちなかったが、彼の熱情を感じるには充分で、紅美子のほうから股ぐらを鼻口に押し付けた。ときどき腰が浮き、たぶん徹の鼻先だ、蕊先が当たるたびに媚肉が絞られてしまう。
もうすこし攻められていたら、熔け落ちていただろう。
しかし──
「ご、ごめん、クミちゃん、もう我慢できない」
「……。紅美子」
「紅美子、挿れていい?」
「うん」
薄桃色の皮に包まれた肉茎は、一刻も早く繋がりたがっており、紅美子もまた、玩具でも指でもなく、彼の体の一部で愛おしんでほしかった。
真向いから、肉茎を突き立てられる。亀頭がくぐってくると、声をあまり出せない代わりに、紅美子は両側につかれた腕にしがみつき、彼を見つめて幾度となく頷いた。今日の徹にはたじろがされるが、ひとえに自分のためにしてくれたかと思うと、すべて、許してやれた。
「う、あ……」
徹が律動を始めた。ゆっくりとした、スムーズとは言い難い動きだった。しかし鰓が内部をかき撫でていくと、襞壁がより多くの愛情を求めて蠕動する。もっと強く、貪婪な抽送を求めてもいるが、補ってあまりある幸福感だけでも、充分達することができそうだった。
「クミちゃん、大事なものは一箇所に集めるから。案の定、指輪の箱の中にあった」
「なに習性みたく言ってくれてんのっ」
「使っていい?」
「や、やっぱ、イジメる気マンマンじゃん」
「これで愛したい。いいでしょ?」
「……っ、……す、好きにしたら?」
決して、投げやりになったわけではない。その証拠に、振動が押し当てられた瞬間、甘ったるい声を放ってしまって、慌てて紅美子は両手で口を塞いだ。肉蕊を攻められるとたちまち湧水が溢れ出す。もぐりこんでいる徹は、音を鳴らしてこれを啜りつつ、舌を肉洞へと差し込んでくる。実にぎこちなかったが、彼の熱情を感じるには充分で、紅美子のほうから股ぐらを鼻口に押し付けた。ときどき腰が浮き、たぶん徹の鼻先だ、蕊先が当たるたびに媚肉が絞られてしまう。
もうすこし攻められていたら、熔け落ちていただろう。
しかし──
「ご、ごめん、クミちゃん、もう我慢できない」
「……。紅美子」
「紅美子、挿れていい?」
「うん」
薄桃色の皮に包まれた肉茎は、一刻も早く繋がりたがっており、紅美子もまた、玩具でも指でもなく、彼の体の一部で愛おしんでほしかった。
真向いから、肉茎を突き立てられる。亀頭がくぐってくると、声をあまり出せない代わりに、紅美子は両側につかれた腕にしがみつき、彼を見つめて幾度となく頷いた。今日の徹にはたじろがされるが、ひとえに自分のためにしてくれたかと思うと、すべて、許してやれた。
「う、あ……」
徹が律動を始めた。ゆっくりとした、スムーズとは言い難い動きだった。しかし鰓が内部をかき撫でていくと、襞壁がより多くの愛情を求めて蠕動する。もっと強く、貪婪な抽送を求めてもいるが、補ってあまりある幸福感だけでも、充分達することができそうだった。

