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私んちは淫乱家族
第18章 お姉ちゃんと翔太くん

翔太くんがおじさまの家に着いて、和室を覗いたらおばさまが布団に横になっていた午前10時頃です。

麗子お姉ちゃんは、おばさまが熱を出して寝込んでいるから、料理を持って看病に行ってちょうだいと、お母さんから頼まれていました。

「消化がいいように、大根を煮込んでタッパに入れたから持っていきなさい。向こうに着いたら、麗子がニンニク生姜のお粥でも作ってあげなさい」

「はーい」


隣町まで電車で行って乗り換えて、バスで農道を5分も走ると停留所に到着です。
バスを降りて空を見上げると、真夏の太陽が照りつけて汗が滲んできます。

田んぼの稲穂はまだ青く、畦道は干からびて静寂です。
風もなくのどかな静けさにそそられて、シオカラトンボとカマキリが、気持ち良さげに交尾をしながら飛び交っています。

こんな清々しい快晴の日に、風邪で寝込んでいるなんて、なんて可哀想なおばさまでしょうと気づかいながら、お姉ちゃんは玄関の扉を開きました。

「こんにちわー! お邪魔しまーす」

おばさまは寝込んでいるはずだからと、お姉ちゃんは勝手に靴を脱いで玄関から上がりました。


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