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私んちは淫乱家族
第7章 先生の特別講義

私は夜桜先生の名誉のために、おじいちゃんの下卑た考えを否定します。
「セクハラじゃないよ。先生はねえ、性の喜びや感動を幼いうちから体験させて、生徒の個性や感性を磨くことが大切だって言ってるんだよ。時代遅れの誤った概念を破壊して、エロスを開放することこそ真の性教育の機軸だって主張してるんだよ」
「ほほう、そうか……」
「この前だって先生は、社会科の授業中にね、少子高齢化を憂いていたよ。男も女も早期に性交を体験して、どんどんヤリまくって子供を産んで丈夫に育てる。日本の輝く未来のために、マスターベーションなんかやってる場合じゃないんだってさ」
「うーむ」
おじいちゃんが半信半疑に唸っているから、追い打ちをかけてやりました。
「未成年だからって勝手に年齢で線引きしてさ、抑圧することが性教育における負のスパイラルだって力説してたよ。戦国時代には幼いうちからお嫁に行って、世継ぎを産まされたっていうじゃないのさ。小学生だってさ、気持ちが良ければ理屈抜きにいいんだからさ、先生の主張に耳を傾けなさいよ」
「なるほどそうか、言われてみれば正論じゃのう」
「だからね、先生は短小で早漏というハンディキャップを乗り越えて、身体を張って頑張っているんだよ」
おじいちゃんは納得したように、大きくうなずいています。
「さすがに都会から来ただけあって、真面目に教育と向き合う姿勢が美しい。じつに理論的で情熱がこもっておるのう。それで先生は、特別講義中にコンドームをつけるのかい?」
おじいちゃんは、私や桃ちゃんが妊娠するのはまだ早いと心配しているのです。

