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渇いた心に水を注ぐ
第13章 家族になる〜圭人
真由子ちゃんの声を聴いているだけで、
また抱き締めたくなってしまい、
真由子ちゃんを観ているだけで、
またキスをしたくなってしまう。


それで二度寝をしてしまって、
起きたら9時回っていた。


「うわ。
病院に何時だっけな?
グランマに電話するね?」と言っている間に、
真由子ちゃんは寝室のシャワーブースに置いたボディソープや散らかったタオルなんかを拾って洗濯機に入れたり、
ベッドメイクをしてくれている。


「10時にグランマをピックアップすれば良いって?
お風呂掃除してバスタブに浸かる時間はないから、
シャワーだけしようか?」と言って、
真由子ちゃんにキスをして、
手を繋いで浴室に行く。


顔に掛からないように身体を洗ってあげてシャンプーもしてあげる。

「先に出て、
コーヒーだけ淹れてきますね?
脱いだ下着なんかは洗濯機に入れちゃってください」と言い残して先に出る。


俺もシャワーを浴びてシャンプーをすると、
入れっ放しだったバスタブのお湯を抜きながら、
ザッとバスタブの中を大きいスポンジで洗い流した。


タオルドライしながらキッチンに行くと、
真由子ちゃんはタオルを肩に巻いて濡れた髪のままで、
コーヒーを淹れてトーストを焼いてくれていた。


「あー!
ドライヤー掛けてあげたいな」と言ってみたけど、

「朝ご飯が先ですよ?
トーストが冷めちゃいますから」と笑う。


真由子ちゃんにしては、
結構早く食べ終えてくれたので、
食器を2人で片付けてから洗面台に戻って、
ドライヤーを掛けてあげる。


「うん。
今日も可愛くなった!」と笑うと、
恥ずかしそうな顔をする。


2人で並んで歯磨きをしてから、
着替えて出掛ける用意をする。


「初めてお祖父様に会うので…」と、
きちんとワンピースを着た真由子ちゃんの隣でTシャツとジーンズはどうかな?と思って、
昨日と同じスーツを着てみた。


「これから毎日、
ワイシャツなんですね?
もう少し洗い替え、用意しないと…」と言われる。


「じゃあ、午後は買い物に行かないとね?」と言うと、
「そうですね?」と真由子ちゃんは楽しそうに笑った。
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