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渇いた心に水を注ぐ
第14章 小さな結婚式〜真由子
圭人さんのお祖父様達の家は、
本当にひっくり返した玩具箱のようで、
とても楽しくて温かい処だった。


京都出身だというお手伝いさんの佐川さんは、
上品な薄味のお料理がお得意だった。

私も実家に居る頃は、
腎臓が悪い母の為に薄味のお料理をと気をつけてお料理をしていたので、
佐川さんのお出汁を効かせたお料理を教えていただくことはとても役に立つし、
一緒にキッチンに立つのが楽しかった。

無口だと思っていた佐川さんは、
実はお話が上手で、
滑らかな京言葉が外国語のようですと言うと、
恥ずかしそうに笑う。


「いつまでも一緒に居て、
色々教えてくださいね」と言うと、
少し涙を浮かべて、
そっと手を握ってくれた。


お祖父様達のお食事は、
そんな佐川さんのおかげで、
薄味の和食中心のようだった。


お祖母様は時折、
お菓子を焼いたりするようだった。

また、佐川さんのお休みの日曜日には、
ローストビーフやチキンのお料理を作るそうだ。


あれこれ佐川さんからお話を伺いながら、
こちらでご一緒に暮らす為のヒントを沢山頂けたような気がした。


金曜日には、そのまま学校から実家に帰って、
結納のお支度をしながら両親と過ごすことにしていた。


実家の母は、着物を着せたいと言っていて、
自分も着物にすると口にしていることを伝えると、
おばさまも着物にしようかしらと言っていた。


「格を合わせたいので、
種類を教えてね?」と言われながら、
金曜日は実家に戻った。


圭人さんは、
「俺はスーツで良いんだよね?」と言うと、
「男の人は添えものなんだから、
なんでも良いんじゃない?」と、
お祖母様は笑って言った。
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