この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
渇いた心に水を注ぐ
第16章 狂気から静寂へ〜賢人
「久し振りだね?
真由子さん」
と笑い掛けると、
真由子さんは蛇に睨まれた蛙のように固まってしまって、
圭人の手を握り締めている。


「初めて見掛けたのは…
阿部の結婚式だったかな?
あの時はまだ学生だったんだっけ?
ピアノ、弾いてたよね?」


「えっ?」


「凄く可愛くて、
みんな、狙ってたけど、
素っ気なかったよね?
二次会の途中で帰ってたしさ。
でも、その時、あいつが…英一が送って行ったんだって?」


「…」


「翌日に二次会で引っ掛けた女の子とまだラブホに居たらさ、
英一から電話来たもんな。
俺が女の子としけこんでるのを見越して、
その子に電話、代わってくれって言って、
君の電話番号知らないかって言ってたよ」


真由子さんは青褪めた顔で俺を見る。


「その後、付き合うようになったって聞いて、
羨ましかったよ。
誰にでも股を開くような軽い女の子じゃなくて、
キスしても震えるようなコだって聞いたからね?
英一も散々女の子と遊んでたくせに、
本当に君に夢中だったよ。
僕達は茶化して、
『初めてなフリしてるだけなんじゃないのか?』って言ってたけどね。
だから君達の結婚式の時には、
玩具とか媚薬入りのゼリーとか、
手錠とか、あれこれ持たせたな。
初夜から、それ、使ったのかな?」と言うと、
震えている。


僕が半腰に立ち上がって身体を前に乗り出すと、
逃げるように身体を動かして圭人の方に身体を向けるけど、
圭人は起きる様子はなかった。



手首を掴んで引き寄せようとすると、
涙を浮かべながら、
「辞めてください」と声を震わせながら言う。


「そんな目をされたら、
堪らないよね?
英一もそうだったんじゃないかな?
縛って無理矢理とか、
最高だろうね?
本気で怯えて嫌がるのを思い通りにする。
そういうこと、してたんだろ?
あいつ、SMにのめり込み過ぎて、
首絞めてヤルようになったんだろう。
圭人ともそういうプレイ、してるのかな?
試してみれば判るな?」


僕はそう言って、
真由子さんの手を引いて、
引き摺るように圭人から引き離した。

脚まで震えていて、立っていられないようだった。
真由子さんは座り込んでしまって、
怯えた顔で僕を見上げた。
/169ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ