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渇いた心に水を注ぐ
第6章 ちょっとした誤解〜真由子
そそくさと慌てて圭人さんは帰ってしまった。
どうしたのかな?と思いながら、
頂いた薔薇を大きめの花瓶に活け直してみる。
優しい香りを胸一杯に吸い込むと、
穏やかで優しくて温かい圭人さんが浮かぶ。
ピンクの薔薇、
圭人さんの方が私なんかよりずっと似合ってるかも…
そう思うと可笑しくてクスリと笑ってしまった。
ピカピカの3連リングをそっと触ってみる。
圭人さんは、
何の躊躇いもなく、左手の薬指に嵌めて笑ってた。
私は…。
もう少し、圭人さんのことを知りたいから、
それに、私のことも知って貰いたいから、
まずは右手の薬指かなと思った。
英一さんの時も、
お互いのことをちゃんと知り合えないまま、
本当に何となく結婚してしまった。
そのことで、
私も英一さんが望んでいる結婚生活も、
妻として何を求められているのかも判らないまま、
結局、苦しい想いをさせてしまっていたような気がする。
私自身も、
正直、どうしたら良いのか判らなくて辛かった。
この薔薇…
なんとか残せないかな?
ドライフラワーにする?
んー。
なんか、枯れ落ちてしまいそう。
携帯で調べてみると、
シリカゲルを使ってドライフラワーにする方法とか、
プリザーブドフラワーにする方法があるらしかった。
そういえば、
生物の先生、そういうこと、
授業の発表会だか文化祭でやってた気がする。
明日、訊いてみようかな?
そう思うと、ウキウキしてきた。
圭人さんから着信があったので、
すぐ出ると、
「ワンコールで出たから、驚いた!」と笑われる。
「明日も早いから、
俺、もう寝るね。
朝ご飯のおにぎり、
楽しみだな。
真由子ちゃん、ありがとう。
おやすみ」と言って、電話が切れた。
本当に眠たいんだろうなと感じた。
貴重な土日に、たくさん運転させてしまったのかな?と心配になって、
来週は近くでのんびりしたいって言おうと思った。
でも私…
これといって趣味もないし、
気の利いた会話も出来ないし…。
圭人さん、私と居て、
本当に楽しいのかな?
って思うと、
ちょっと胸が苦しくなってしまった。
どうしたのかな?と思いながら、
頂いた薔薇を大きめの花瓶に活け直してみる。
優しい香りを胸一杯に吸い込むと、
穏やかで優しくて温かい圭人さんが浮かぶ。
ピンクの薔薇、
圭人さんの方が私なんかよりずっと似合ってるかも…
そう思うと可笑しくてクスリと笑ってしまった。
ピカピカの3連リングをそっと触ってみる。
圭人さんは、
何の躊躇いもなく、左手の薬指に嵌めて笑ってた。
私は…。
もう少し、圭人さんのことを知りたいから、
それに、私のことも知って貰いたいから、
まずは右手の薬指かなと思った。
英一さんの時も、
お互いのことをちゃんと知り合えないまま、
本当に何となく結婚してしまった。
そのことで、
私も英一さんが望んでいる結婚生活も、
妻として何を求められているのかも判らないまま、
結局、苦しい想いをさせてしまっていたような気がする。
私自身も、
正直、どうしたら良いのか判らなくて辛かった。
この薔薇…
なんとか残せないかな?
ドライフラワーにする?
んー。
なんか、枯れ落ちてしまいそう。
携帯で調べてみると、
シリカゲルを使ってドライフラワーにする方法とか、
プリザーブドフラワーにする方法があるらしかった。
そういえば、
生物の先生、そういうこと、
授業の発表会だか文化祭でやってた気がする。
明日、訊いてみようかな?
そう思うと、ウキウキしてきた。
圭人さんから着信があったので、
すぐ出ると、
「ワンコールで出たから、驚いた!」と笑われる。
「明日も早いから、
俺、もう寝るね。
朝ご飯のおにぎり、
楽しみだな。
真由子ちゃん、ありがとう。
おやすみ」と言って、電話が切れた。
本当に眠たいんだろうなと感じた。
貴重な土日に、たくさん運転させてしまったのかな?と心配になって、
来週は近くでのんびりしたいって言おうと思った。
でも私…
これといって趣味もないし、
気の利いた会話も出来ないし…。
圭人さん、私と居て、
本当に楽しいのかな?
って思うと、
ちょっと胸が苦しくなってしまった。