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渇いた心に水を注ぐ
第8章 歪んだ愛情〜英一
真由子さんと出会ったのは、医学部時代からの同級生の1人の結婚式だった。
新郎側は医者ばかり。
新婦側は付属のお嬢様学校時代の学友か四谷の大学の学友が並んでいた。
同級生の半数以上は既に結婚してたけど、
僕はピンと来る女性とは会う機会もなく、
それでも女には苦労することもなく、
適当に過ごしていた。
友人は10歳下の女性との結婚だったから、
若くて綺麗な参列者がズラリと揃っていた。
妻帯者も居るというのに、
こっち側の参列者は、
少し離れたテーブルから女の子達の品定めをしていた。
多分、女の子達も似たようなものだったんだろう。
二次会に行くと、
早速名刺を渡して駆け引きしながらテーブルを移動してはモーションを掛けていた。
トイレに行くと見せ掛けて男同士で作戦会議をするヤツまでいた。
「流石、うちの大学病院はネームバリューあるよな。
もう、帰りにそのままホテルにお持ち帰り出来そうだ」というヤツが居たり、
テラス席でイチャつくヤツも居るみたいだった。
酔ったフリをして、
ボディータッチしてくる女の子もいたし、
酷いコは、
見えないと踏んでテーブルの下で股間を触ってきたりもする。
うんざりしてその手を振り解いて立ち上がって周りを見回すと、
同じように少し醒めた顔で飲み物を手にして片隅に居る女の子が居て、
それが真由子さんだった。
殆ど化粧もしていないけど、
綺麗な顔立ち。
地味だけど仕立ての良さそうな露出も控えめなワンピース。
確か…お祝いにとピアノの演奏をしていたけど、
名前は覚えていなかった。
暫く観察していると、
にこやかに新婦に挨拶をして、
そっと帰ろうとしているようだった。
僕は気になって後を追い掛けて、
声を掛けた。
驚いた顔を一瞬見せたけど、
すぐに柔らかい顔で笑ってくれる。
自分もそろそろ帰るから送りますよと言ってみたけど、
遠慮されてしまって断られた。
少し酔いを覚ましたいから、
コーヒーに付き合って貰えないかと言うと、
頷いてくれて、
近くのカフェに入った。
名刺を渡すと、
「私…まだ学生なので、
名刺は持ってないんです」と困った顔をするのを見て、
物凄く興味を持ってしまった。
新郎側は医者ばかり。
新婦側は付属のお嬢様学校時代の学友か四谷の大学の学友が並んでいた。
同級生の半数以上は既に結婚してたけど、
僕はピンと来る女性とは会う機会もなく、
それでも女には苦労することもなく、
適当に過ごしていた。
友人は10歳下の女性との結婚だったから、
若くて綺麗な参列者がズラリと揃っていた。
妻帯者も居るというのに、
こっち側の参列者は、
少し離れたテーブルから女の子達の品定めをしていた。
多分、女の子達も似たようなものだったんだろう。
二次会に行くと、
早速名刺を渡して駆け引きしながらテーブルを移動してはモーションを掛けていた。
トイレに行くと見せ掛けて男同士で作戦会議をするヤツまでいた。
「流石、うちの大学病院はネームバリューあるよな。
もう、帰りにそのままホテルにお持ち帰り出来そうだ」というヤツが居たり、
テラス席でイチャつくヤツも居るみたいだった。
酔ったフリをして、
ボディータッチしてくる女の子もいたし、
酷いコは、
見えないと踏んでテーブルの下で股間を触ってきたりもする。
うんざりしてその手を振り解いて立ち上がって周りを見回すと、
同じように少し醒めた顔で飲み物を手にして片隅に居る女の子が居て、
それが真由子さんだった。
殆ど化粧もしていないけど、
綺麗な顔立ち。
地味だけど仕立ての良さそうな露出も控えめなワンピース。
確か…お祝いにとピアノの演奏をしていたけど、
名前は覚えていなかった。
暫く観察していると、
にこやかに新婦に挨拶をして、
そっと帰ろうとしているようだった。
僕は気になって後を追い掛けて、
声を掛けた。
驚いた顔を一瞬見せたけど、
すぐに柔らかい顔で笑ってくれる。
自分もそろそろ帰るから送りますよと言ってみたけど、
遠慮されてしまって断られた。
少し酔いを覚ましたいから、
コーヒーに付き合って貰えないかと言うと、
頷いてくれて、
近くのカフェに入った。
名刺を渡すと、
「私…まだ学生なので、
名刺は持ってないんです」と困った顔をするのを見て、
物凄く興味を持ってしまった。