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渇いた心に水を注ぐ
第9章 何度も好きって言いたい〜真由子

梨香子さんが不思議そうな顔で私のことを見る。
「落ち着いて少しずつ、
話してみてください。
そうしたら、少し気持ちも整理出来るかも」
そう言うと、梨香子さんはプイっと横を向いて手をそっと外してコーヒーを飲んだ。
振り解くようなやり方ではないから、
まだお話は出来るのかなと思った。
「あの…私が居ない方が話しやすいのなら、
私、奥に行ってますよ?
圭人さんとゆっくりお話してください」と立ち上がろうとすると、
梨香子さんの方が私の手を握って、
「ここに居て、話を聴いて欲しい」と言った。
そして、梨香子さんは淡々と話し始めた。
「簡単に言うと、
家賃が払えそうにない状況になったから、
賃貸契約を解除することにしたの。
スタッフも辞めてしまって、
新しく雇ったところで同じ。
私は経営者は向いてないみたい。
圭人がオーナーで居たから、
上手いことお店、回ってたの」
「翔くんは?
アイツと再婚するのかと思ってたけど」
「あの子は、彩ちゃんと結婚して実家の美容院を継ぐって言って、
辞めちゃって、
もう田舎暮らししてるわよ」
「えっ?
そうなんだ」
「2番手のコも辞めたし、
前みたいにお客も来ないしね」
「ふーん。
それで、これからどうするんだ?」
「何処かで雇って貰うくらいしか思いつかない。
他に出来ることないし」
「兄貴とは?」
「ああ…」と醒めた顔で笑うと、
「圭人と別れたあたしには、利用価値も無くなったみたいで、
会うこともなくなったわ」
「えっ?」
「圭人、本当にお人好しなんだもん。
お兄さんはね、
別にあたしのことが好きだって訳じゃなくて、
圭人を後継ぎレースから蹴落とす為に、
学歴もなくて家柄も良くないあたしとくっつけたかっただけなのよ。
あたし、そんなこと考えもしなくて、
絵美が…圭人さんと結婚すれば玉の輿じゃないってけしかけて、
あたしなんて魅力的って訳じゃないからと言ったら、
技を磨けば良いって、
3人でセックスして、なんてことのない、楽しんでただけだったのよ?」
私は赤裸々な話を聴いて固まってしまう。
「圭人は、見た目と違って純情だから、
酒呑ませてホテルに連れ込んで無理矢理ヤッて、
子供出来たって言えば、
すぐ結婚するよって言われて…。
ホントにその通りだったもんね?」
「落ち着いて少しずつ、
話してみてください。
そうしたら、少し気持ちも整理出来るかも」
そう言うと、梨香子さんはプイっと横を向いて手をそっと外してコーヒーを飲んだ。
振り解くようなやり方ではないから、
まだお話は出来るのかなと思った。
「あの…私が居ない方が話しやすいのなら、
私、奥に行ってますよ?
圭人さんとゆっくりお話してください」と立ち上がろうとすると、
梨香子さんの方が私の手を握って、
「ここに居て、話を聴いて欲しい」と言った。
そして、梨香子さんは淡々と話し始めた。
「簡単に言うと、
家賃が払えそうにない状況になったから、
賃貸契約を解除することにしたの。
スタッフも辞めてしまって、
新しく雇ったところで同じ。
私は経営者は向いてないみたい。
圭人がオーナーで居たから、
上手いことお店、回ってたの」
「翔くんは?
アイツと再婚するのかと思ってたけど」
「あの子は、彩ちゃんと結婚して実家の美容院を継ぐって言って、
辞めちゃって、
もう田舎暮らししてるわよ」
「えっ?
そうなんだ」
「2番手のコも辞めたし、
前みたいにお客も来ないしね」
「ふーん。
それで、これからどうするんだ?」
「何処かで雇って貰うくらいしか思いつかない。
他に出来ることないし」
「兄貴とは?」
「ああ…」と醒めた顔で笑うと、
「圭人と別れたあたしには、利用価値も無くなったみたいで、
会うこともなくなったわ」
「えっ?」
「圭人、本当にお人好しなんだもん。
お兄さんはね、
別にあたしのことが好きだって訳じゃなくて、
圭人を後継ぎレースから蹴落とす為に、
学歴もなくて家柄も良くないあたしとくっつけたかっただけなのよ。
あたし、そんなこと考えもしなくて、
絵美が…圭人さんと結婚すれば玉の輿じゃないってけしかけて、
あたしなんて魅力的って訳じゃないからと言ったら、
技を磨けば良いって、
3人でセックスして、なんてことのない、楽しんでただけだったのよ?」
私は赤裸々な話を聴いて固まってしまう。
「圭人は、見た目と違って純情だから、
酒呑ませてホテルに連れ込んで無理矢理ヤッて、
子供出来たって言えば、
すぐ結婚するよって言われて…。
ホントにその通りだったもんね?」

