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痴漢 reversal
第2章 ラブホテルで
 私たちは黙って改札を出た。ゆり様が先を歩いていく。
 その足取りは迷いがなく、気づけば駅から程よく離れたラブホテルに着いていた。
 平日の昼間だというのにいくつかしか光っていないパネルからすぐ一つ選ぶと、フロントで鍵を受け取り、エレベーターにゆり様は向かった。
 私も慌てて後に続く。
 あまりにもスムーズな流れに、慣れているのかとわずかに嫉妬心がわき上がる。
 鍵を開け部屋に入ると、ゆり様はソファーに腰かけて息を吐きながらくつろがれた。ついてきたもののどうすればいいのかわからず、私はそれをただ突っ立って見ているしかなかった。
「あなたもくつろげば? それともシャワーでも浴びてくる?」
「ゆり様はいつもこのようなことをされているのですか?」
 私は疑問に思っていたことを口にした。
「頻繁にではないけれどね。いつも男が乗ってくるわけではないから、ホテルにくるのは、これでも久しぶりなのよ」
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