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時と運命の調律者
第3章 VS.鵺
「・・・“鵺”か」
余り他人には言っていないが彼女には優れた感性があった、いわゆる“霊感”と言うヤツである。
実は勝山は徐々に性格が歪んでいったのではなくて、まるで別人のようにある日を境に忽然と豹変して暴力を振るうようになったのだがその直前の夜のこと、妻は帰宅してきた夫から言いようの無い不快感と言うか違和感のようなモノを感じ取り、それがずっと心に引っ掛かっていたのである。
「何とかしていただけませんか」
彼女にとって幸運だったのは、小さな頃から不思議な体験をしていた経験上、周囲にその手の事に関するエキスパート達が集まっていた事だった。
話を聞いたその中の一人が、当時売り出し中の若者に連絡を取り付けて出動してもらったのである。
それはあの“怪人A”を瞬殺した青年だった。
「こっちに来るな!!下がれ!!」
「貴様には関係の無い事だろう!!」
帰宅途中の充の前に立ちはだかった青年は、印を結んで全身から光の波動を放出させるが、するとそこには勝山に纏わり付くような巨大な影が浮かび上がり、そこからは敵意が波長に乗って送り返されて来た。
「その人から立ち去れ、関係ないのはその人の方じゃないのか?」
「やだね、コイツとは波長が合うんだ、恐ろしい程に居心地が良い。俺は暫くこの宿主に寄生する事にする。邪魔をするつもりならば消すぞ!!!」
「しっ!!!」
そんな鵺の言葉が言い終わらぬ内から青年は周囲に結界を張り巡らせた、その上で。
自身の波動をメンタル体の領域、即ち霊人の領域に合わせて手をかざし、そこから光を一気に放出させる。
「うっぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!?か、身体がっ。身体が消えるううぅぅぅぅぅぅぅぅっっっ!!!!!」
余り他人には言っていないが彼女には優れた感性があった、いわゆる“霊感”と言うヤツである。
実は勝山は徐々に性格が歪んでいったのではなくて、まるで別人のようにある日を境に忽然と豹変して暴力を振るうようになったのだがその直前の夜のこと、妻は帰宅してきた夫から言いようの無い不快感と言うか違和感のようなモノを感じ取り、それがずっと心に引っ掛かっていたのである。
「何とかしていただけませんか」
彼女にとって幸運だったのは、小さな頃から不思議な体験をしていた経験上、周囲にその手の事に関するエキスパート達が集まっていた事だった。
話を聞いたその中の一人が、当時売り出し中の若者に連絡を取り付けて出動してもらったのである。
それはあの“怪人A”を瞬殺した青年だった。
「こっちに来るな!!下がれ!!」
「貴様には関係の無い事だろう!!」
帰宅途中の充の前に立ちはだかった青年は、印を結んで全身から光の波動を放出させるが、するとそこには勝山に纏わり付くような巨大な影が浮かび上がり、そこからは敵意が波長に乗って送り返されて来た。
「その人から立ち去れ、関係ないのはその人の方じゃないのか?」
「やだね、コイツとは波長が合うんだ、恐ろしい程に居心地が良い。俺は暫くこの宿主に寄生する事にする。邪魔をするつもりならば消すぞ!!!」
「しっ!!!」
そんな鵺の言葉が言い終わらぬ内から青年は周囲に結界を張り巡らせた、その上で。
自身の波動をメンタル体の領域、即ち霊人の領域に合わせて手をかざし、そこから光を一気に放出させる。
「うっぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ!!!!?か、身体がっ。身体が消えるううぅぅぅぅぅぅぅぅっっっ!!!!!」