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時と運命の調律者
第31章 メリアリアside1
 その時のメリアリアにはそんな事は解らなかったし関係も無かった、“年下だけど、王子様みたいに思っている子と”、“気になっている子とキスしちゃった”、それがその時のメリアリアの全てだった、無味無臭だったはずのそれは何故だかとても甘くって、幸せの味がした、胸が悦びと恍惚感とでいっぱいになってしまった。

 そしてそれは蒼太にとっても同じ事だった、彼もまた、メリアリアの事を(時折、ちょっと恐いときもあるけれど、それでも)“お姫様”みたいに思っていたのだ、だからとても嬉しいことだったのだがその日を契機として。

 蒼太とメリアリアは、その後も二人きりで会う度にいつも互いを抱き締めては口付けを繰り返すようになって行った、最初は本当に他愛も無い、粘膜同士のちょっとした接触でしか無かったそれは、程なく口元まで貪るような激しいモノへと変化して行き、終いにはどちらともなく舌を絡めて唾液を混ぜ合い啜り合う、大人の行うディープなキスの、その真髄とも言える領域にまで到達するに至っていたのだ。

 そうしている内に。

 メリアリアの身体に、更なる異変が起き始めてきた、蒼太にしっかりと掻き抱かれたまま激しいキスを受け続けていた彼女の股間がジンジンと疼いて熱を帯び、何だかその辺りが潤んで来たように感じたのだ。

「んむちゅるっ。じゅば、ちゅるっ。レロレロレロ、クチュッ。じゅるるる、じゅるるるるるるるる~っ♪♪♪♪♪」

 だが当のメリアリアはそんな事はお構いなしに、ただただただただ、彼との口付けに夢中になっていた、それが一段落して、後でパンツを見た時に、クロッチの部分が湿っている事に気が付いた、彼女は9歳と半年にして初めて“濡れる”と言うことを経験したのである、そしてー。

 それ以降、機を見つけては自分でそこを触るようになっていった、自慰行為に耽る際の、この少女の頭の中はいつも蒼太の事でいっぱいだった、彼と裸になって抱き締め合いながらキスをして、更にはー。
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