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時と運命の調律者
第10章 追憶編1
「なんだよ、それ!!」

「むかつくな!!」

「女のくせに、生意気だぞメリー!!」

「なにそれ!!」

「メリー、いるのかな?」

 そんな一触即発の自体の真っ最中に、その男の子は入って来た、“どうしたの?”と本気かわざとか解らない程の、普段と変わらない落ち着いた声で。

「蒼太・・・」

「なんだよ、このチビ」

「邪魔なんだよ、カスが!!」

「どけよ!!」

 と言ってグループの一人の少年が蒼太の胸ぐらを掴んで突き飛ばしたのだ。

「うわっ!!」

「蒼太!!」

 “何てことするのよ!!”とメリアリアは本気で怒った、蒼太とガキ大将グループの間に立ちはだかり仁王立ちして相手を睨み付ける。

「・・・なんだよ」

「やんのか?」

「女だからって調子に乗んな!!」

「・・・・・っ!!」

「あっ!?」

「なんだよ、こいつ!!」

 その少年達の前に、再び蒼太が立ちはだかった、年上で、しかも人数も多い相手に“止めろよ!!”と言って。

 今にもメリアリアに食って掛かろうとしていた少年グループは、その標的を蒼太へと変更して今度こそ本当に殴り掛かって来たのだが。

 何と蒼太はそれに臆する事無く応戦して見せたのだ、“メリー、逃げて!!”とそう言って。

「あ・・・」

「なんだよ、こいつ!!」

「すげーしぶといんだけど!!」

「こいつ、倒れろ!!」
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