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時と運命の調律者
第10章 追憶編1
どんなにボコボコにされても蒼太は決して挫けずに立ち上がって行った、そしておそらくは少年グループのリーダーと思しき男子に組み掛かっては果敢に投げ飛ばそうとする。
一方でメリアリアは動かなかった、いや動けなかったのだ。
普段の利発で勝ち気な彼女は何処へやら、まるで恋人を見守る乙女のように祈るように胸の前で両手を重ね合わせ、事の成り行きを、もっと言ってしまえば少年の姿を凝視していた。
「でやあぁぁっ!!!」
「ぐわああぁぁぁぁぁっっ!!!」
「ああっ!!」
「ベイジル!!」
「先生、ここです!!」
「何の騒ぎですかっ!!!」
殴られながらも蒼太が主犯格の少年ベイジルの服と腕とを掴んで投げ飛ばし、教室の床に叩き付けた、ちょうどその時。
その喧騒は終わりを迎える事となった、運良く近くの廊下で別の教諭と話をしていた担当教諭を別の生徒が呼びに行き、事情を説明して急いで来てもらったのだ。
「また貴方達ですか!?いい加減にしないと親御さんに連絡して引き取りに来て貰いますよ!?それでも良いんですか!!」
「い、いてぇっ。いてててっ!?」
「大丈夫かよ、ペイジル・・・?」
「だってコイツが・・・」
「コイツって・・・。見た所下級生じゃないですか!?それを寄って集って叩くなんてどういうことなんですか!?今後何か問題を起こしたら、本当に罰則を適用しますよ!!?」
一方でメリアリアは動かなかった、いや動けなかったのだ。
普段の利発で勝ち気な彼女は何処へやら、まるで恋人を見守る乙女のように祈るように胸の前で両手を重ね合わせ、事の成り行きを、もっと言ってしまえば少年の姿を凝視していた。
「でやあぁぁっ!!!」
「ぐわああぁぁぁぁぁっっ!!!」
「ああっ!!」
「ベイジル!!」
「先生、ここです!!」
「何の騒ぎですかっ!!!」
殴られながらも蒼太が主犯格の少年ベイジルの服と腕とを掴んで投げ飛ばし、教室の床に叩き付けた、ちょうどその時。
その喧騒は終わりを迎える事となった、運良く近くの廊下で別の教諭と話をしていた担当教諭を別の生徒が呼びに行き、事情を説明して急いで来てもらったのだ。
「また貴方達ですか!?いい加減にしないと親御さんに連絡して引き取りに来て貰いますよ!?それでも良いんですか!!」
「い、いてぇっ。いてててっ!?」
「大丈夫かよ、ペイジル・・・?」
「だってコイツが・・・」
「コイツって・・・。見た所下級生じゃないですか!?それを寄って集って叩くなんてどういうことなんですか!?今後何か問題を起こしたら、本当に罰則を適用しますよ!!?」