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時と運命の調律者
第10章 追憶編1
「だから心配しないで・・・?」
「・・・・・っ!!」
その言葉を聞いた瞬間、メリアリアは蒼太にバッと抱き着いていた、そしてそんな少女の行動に最初はビックリしていた蒼太もしかし、次の瞬間にはその背中に腕を回して優しく、それでもしっかりと抱擁する。
空き教室の中に、少女の嘔吐く声が聞こえる。
誰もいない、二人きりの透明な空間で蒼太とメリアリアはしばらくの間、そのまま抱き合い続けていた。
やがてー。
「うう、グスッ。ゴメンね蒼太、本当にごめんなさい・・・」
「良いんだってば。それよりももうすぐ日が暮れるよ?早く帰ろ・・・」
「ひぐ、グスッ。・・・うん、解ったわ。蒼太、一緒に帰りましょう。・・・また、一緒に遊んでくれる?」
「勿論だよメリー、ずっとずーっと一緒にいようね!!」
少年の力強い声にようやく落ち着きを取り戻した少女は、まだベソを掻きながらも、それでも笑って“うん”と頷いて見せた。
この日以降、少女の少年を見る目が一層熱いモノに変わったのは言うまでも無い。
そうだ、メリアリアにとって、幼い日の蒼太はヒーローだったのだ、年下で背も彼女より小さいけれど、とっても暖かくて頼もしいヒーローだったのである。
それだけではない、これはずっと後で気が付いた事だったが、メリアリアは三千年前、リュディア王国の首都“サルディス”において既に蒼太と出会っていてー。
その時から、二人は再び巡り会う運命だったのである、魂同士が結び付いている、最高の関係だったのだ。
「・・・・・っ!!」
その言葉を聞いた瞬間、メリアリアは蒼太にバッと抱き着いていた、そしてそんな少女の行動に最初はビックリしていた蒼太もしかし、次の瞬間にはその背中に腕を回して優しく、それでもしっかりと抱擁する。
空き教室の中に、少女の嘔吐く声が聞こえる。
誰もいない、二人きりの透明な空間で蒼太とメリアリアはしばらくの間、そのまま抱き合い続けていた。
やがてー。
「うう、グスッ。ゴメンね蒼太、本当にごめんなさい・・・」
「良いんだってば。それよりももうすぐ日が暮れるよ?早く帰ろ・・・」
「ひぐ、グスッ。・・・うん、解ったわ。蒼太、一緒に帰りましょう。・・・また、一緒に遊んでくれる?」
「勿論だよメリー、ずっとずーっと一緒にいようね!!」
少年の力強い声にようやく落ち着きを取り戻した少女は、まだベソを掻きながらも、それでも笑って“うん”と頷いて見せた。
この日以降、少女の少年を見る目が一層熱いモノに変わったのは言うまでも無い。
そうだ、メリアリアにとって、幼い日の蒼太はヒーローだったのだ、年下で背も彼女より小さいけれど、とっても暖かくて頼もしいヒーローだったのである。
それだけではない、これはずっと後で気が付いた事だったが、メリアリアは三千年前、リュディア王国の首都“サルディス”において既に蒼太と出会っていてー。
その時から、二人は再び巡り会う運命だったのである、魂同士が結び付いている、最高の関係だったのだ。