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時と運命の調律者
第17章 追憶編8
私が説得するからと、そう言って彼を守ったのである、ただし。
女王位の中にはそれを余り快く思ってはいない存在もいて事態がどう転ぶかは、フタを開けてみなければ解らない状況下となっていた。
そしていよいよ、その時は来た、予てよりの計画に基づいて、メリアリア達女王位とその賛同者達は一斉に行動を開始した。
「くそっ!!」
正体の露見したクロードは毒を飲んで自殺、その恋人のルキナもまた逮捕、起訴されて秘密裏に裁判に掛けられる運びとなった。
そして、蒼太はー。
「な、なんなんだよ。これは・・・!!」
まさにこれから、セラフィムの演習場から街へと向けて繰り出そうとしていた矢先、いきなり友人や知人連中が次々と逮捕され、或いは制圧されて行くのを見て彼は一目散に逃げ出したのだ。
それは無理からぬ事だと言えた、蒼太からすれば突然、味方である筈のセイレーンの生徒達に、それも恐らくは本気で襲われ始めた為に、兎にも角にも彼らから一旦、距離を置き、まずは状況を見定めようとした。
「・・・くそっ!!」
メリーの所に、行かなきゃと、彼女も連れ出さなくてはならないと、考える蒼太だったがちなみにこの時点での彼はまだ、クロードが工作員だった事も、事が露見した為に服毒自殺をした事も知らなかった、ただ身に付けていた携帯用無線機から“クロードをやった”と言う旨の無線が入った為に、“彼がやられたのだ”と言う事は理解できた、そしてー。
“作戦は成功だ!!”
“直ちに女王達に連絡しろ!!”
続けざまに入って来た無線で彼は、相手の正体を悟ったのである、即ちー。
“メリアリア達がやったのだ”とー。
不思議と追撃は無かった(蒼太は捕縛対象では無かったから、当たり前と言えば当たり前だったのだが・・・)、彼は運良くと言うべきか、何と言うべきか、取り敢えず騒動の合間を縫って演習場から街へと飛び出し、そしてクロード達が“緊急避難場所”だと言って教えてくれていた、旧市街地にある“古の教会”へと向けて逃避行を続けていたのだ。
そしてー。
その途上で、崩落に巻き込まれてしまい、そこから先の消息は不明となってしまったのだった。
女王位の中にはそれを余り快く思ってはいない存在もいて事態がどう転ぶかは、フタを開けてみなければ解らない状況下となっていた。
そしていよいよ、その時は来た、予てよりの計画に基づいて、メリアリア達女王位とその賛同者達は一斉に行動を開始した。
「くそっ!!」
正体の露見したクロードは毒を飲んで自殺、その恋人のルキナもまた逮捕、起訴されて秘密裏に裁判に掛けられる運びとなった。
そして、蒼太はー。
「な、なんなんだよ。これは・・・!!」
まさにこれから、セラフィムの演習場から街へと向けて繰り出そうとしていた矢先、いきなり友人や知人連中が次々と逮捕され、或いは制圧されて行くのを見て彼は一目散に逃げ出したのだ。
それは無理からぬ事だと言えた、蒼太からすれば突然、味方である筈のセイレーンの生徒達に、それも恐らくは本気で襲われ始めた為に、兎にも角にも彼らから一旦、距離を置き、まずは状況を見定めようとした。
「・・・くそっ!!」
メリーの所に、行かなきゃと、彼女も連れ出さなくてはならないと、考える蒼太だったがちなみにこの時点での彼はまだ、クロードが工作員だった事も、事が露見した為に服毒自殺をした事も知らなかった、ただ身に付けていた携帯用無線機から“クロードをやった”と言う旨の無線が入った為に、“彼がやられたのだ”と言う事は理解できた、そしてー。
“作戦は成功だ!!”
“直ちに女王達に連絡しろ!!”
続けざまに入って来た無線で彼は、相手の正体を悟ったのである、即ちー。
“メリアリア達がやったのだ”とー。
不思議と追撃は無かった(蒼太は捕縛対象では無かったから、当たり前と言えば当たり前だったのだが・・・)、彼は運良くと言うべきか、何と言うべきか、取り敢えず騒動の合間を縫って演習場から街へと飛び出し、そしてクロード達が“緊急避難場所”だと言って教えてくれていた、旧市街地にある“古の教会”へと向けて逃避行を続けていたのだ。
そしてー。
その途上で、崩落に巻き込まれてしまい、そこから先の消息は不明となってしまったのだった。