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時と運命の調律者
第20章 Go to the East!!
「幸運を、祈っている・・・」

 そう告げると再び沈黙してしまい、護衛兵を引き連れて来た道を帰って行った。

 ・・・直前に“この娘には、害意は無いので解放するように”とだけ言って。

「・・・・・」

「どうする・・・?」

「アルヴィン老師のお言葉だ、聞かずばなるまい」

 そう言うとオリビアは次に少女の姿となったメリアリアに告げた。

「君が本当にメリアリアならば・・・。私達は済まないことをしてしまったな、女王失格だ」

「そんなこと。それより・・・」

「もし君が本当にメリアリアであるとするならば。私達は君が戻って来るのを待っている。万難を排して東の果てを目指すが良い」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・解ったわ」

 暫く無言で見つめ合っていたメリアリアとオリビアだったが、やがてメリアリアは“フゥッ”と溜息を着いて、そして言った。

「東の果てへと、行ってくる」とー。
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