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時と運命の調律者
第21章 再会
 遥か東の果てを目指す、とは言ったモノの、メリアリアにはつてが有るわけでも宛てが有るわけでも決して無かった。

 しかも、身体が変化して波長も変わってしまった為に、支給されているアイテムは勿論、法力で発動する万国共通ビザも、マジックパスポートも使えなくなってしまったのだ。

 要するに身分が無くなってしまったのだが幸いにして預金通帳とカード、そしてアルヴィン老師がくれた国際通行許可証とプラチナビザが手元に残っていた為に、これらを駆使して何とか国を跨いで旅をすることが出来た。

 ただ東の果てを目指すとは言っても実際には何処に行けば良いのかが解らなかった。

 東の果てに目を向けると島国と言うのは幾つかあって、その内の何処に自分の呪いを解く手掛かりがあるが有るのか、と言うことの判別が今一付けられずにいたのだ。

 それにー。

(蒼太・・・!!)

 とこの少女は自身の思い人へと意識を向けるが彼が崖から落ちるのを目の当たりにしているというのに、それでも彼女は“蒼太が死んだ”、等とは未だに信じられなかった。

 それどころか心の何処かでは“生きているのではないか”と、そんな感じがしてならなかったのであるが、だからこそ謎の女性、エカテリーナの口からその名が漏れた際にはつい反応して隙を見せてしまった。

 それだけではない、戦闘が終わった後もずっと蒼太の名前は彼女の中で反復して鳴り止まず、その度にメリアリアの胸は徐々に高鳴りを覚えて行ったのだが事実としてメリアリアは少年の事が忘れられなかった。

 だから、あの後ー。

 蒼太がいなくなってしまった後に、自分に言い寄って来る男も何人かいたのだが、その全てを断り、時には一蹴して退けていたのだった。

 それだけ、蒼太と共に過ごした時間は濃密であり、また絆も深いモノがあったのだがそんな彼との事を思い返していた時に突然、ある思いが湧いて来た、“大八洲に、行ってみよう”と。
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