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時と運命の調律者
第21章 再会
 “大八洲皇国”、またの名を日本皇国とも呼ばれるこの国は古からの歴史を要する国であり、蒼太の故国でもあった、それに民主主義的性格の強い、ブリテン式の立憲君主制を採用していて、その辺りもガリア帝国に近い所があったから、メリアリアにとっては行きやすい国である、と言えたのだ。

「君の運命が、待っている」

 アルヴィンはそう言った、自分の運命と言われてメリアリアが思い浮かべるのは一人しかいない。

(蒼太に、会えるかも知れない!!)

 そう思うといても立ってもいられずに急いで路銀を用意して故国を後にするものの、だがしかしその道中は、決して楽なモノでは無かった、勿論、子供だと思って親切にしてくれる人も大勢いたのだが、中には財布を盗んでやろう、ちょっとからかってやろう、等と考える輩もいて、そう言った面々から身を守らなければならなかったのである。

 何とか大八洲に辿り着いて後も行く当て等、何処にも無くて、それでも自身に掛けられている呪いを解く手掛かりと、そして何よりも蒼太の事を探し求めて各地を旅して回る間に用意してきた貯金もすっかり使い果たしてしまい、遂には帰るに帰れなくなってしまった。

(このままじゃ飢え死にしちゃう・・・!!)

 それでも足りずに数日間、飲まず食わずでお腹を空かせていたメリアリアはようやくにしてここ、皇国の実質的な|皇都《おうと》である“東京”の衛星都市、“新宿”において蒼太と再会する事が出来たのだ。

「蒼太!!」

 と衣服がすっかり汚れていたにも関わらずに、メリアリアは思わず彼に抱き着いてしまっていた、それだけ彼の事を求め、彼の事だけを考えていたのである。
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