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時と運命の調律者
第21章 再会
蒼太は、相変わらず優しかった、ちょっと面倒くさがりと言うか偏屈な所もあったけれど、それでもメリアリアにとっては苦にならなかった、まるで昔に戻った気がして、お小言を言うことさえも楽しかったのだ。
それに再会した蒼太は落ち着いた雰囲気のある、想像以上にいい男になっていた、顔は精悍さが出て来て背は高く伸び、体付きもガッシリとしたモノになっていた。
筋肉は発達して力強く、骨格も頑丈で体幹も揺るがない。
声は太く低くなり、名前を呼ばれる度に一々ドキドキとして止まらなくなってしまう。
(ここに来て良かった・・・!!)
メリーニとして生きながら、メリアリアは素直にそう思った、そう思ったがしかし、自分の正体は中々言い出せずにいた、言えばこの幸せが壊れてしまうのではないか、と思い、それが怖くて言い出せなかったのだ。
“蒼太は、自分の事を怒っているのではないか”、“果たして自分は蒼太に許してもらえるのであろうか”。
彼女の中では未だにあの、大演習での事故の事が、そしてそこにまで至る日々の事が尾を引いており、それが不安と言うか一種の恐怖、トラウマとなってメリアリアを縛り付けていたし、それに第一として。
蒼太が自分の言うことを、信じてくれるかどうかも解らなかった、あの時の事情も説明しなければいけないが、何よりもかによりも、自分がこの姿になってしまった経緯も話さなくてはならないのだ。
勿論、彼女なりに何度か勇気を出して説明しようとしたこともあるにはあったが、結局はタイミングが悪かったり、言いたいことが上手く纏められなかったりして余計に話すに話せなくなってしまっていた、それに事実として、仲間内でも誰もが自分の事を解ってはくれなかったのに、蒼太に果たして解ってもらえるだろうかと、仮に解ってくれたとしても、それでも“ここに居て良い”と言ってくれるだろうかと、それも疑問であり不安であり、恐怖だったのである。
それに再会した蒼太は落ち着いた雰囲気のある、想像以上にいい男になっていた、顔は精悍さが出て来て背は高く伸び、体付きもガッシリとしたモノになっていた。
筋肉は発達して力強く、骨格も頑丈で体幹も揺るがない。
声は太く低くなり、名前を呼ばれる度に一々ドキドキとして止まらなくなってしまう。
(ここに来て良かった・・・!!)
メリーニとして生きながら、メリアリアは素直にそう思った、そう思ったがしかし、自分の正体は中々言い出せずにいた、言えばこの幸せが壊れてしまうのではないか、と思い、それが怖くて言い出せなかったのだ。
“蒼太は、自分の事を怒っているのではないか”、“果たして自分は蒼太に許してもらえるのであろうか”。
彼女の中では未だにあの、大演習での事故の事が、そしてそこにまで至る日々の事が尾を引いており、それが不安と言うか一種の恐怖、トラウマとなってメリアリアを縛り付けていたし、それに第一として。
蒼太が自分の言うことを、信じてくれるかどうかも解らなかった、あの時の事情も説明しなければいけないが、何よりもかによりも、自分がこの姿になってしまった経緯も話さなくてはならないのだ。
勿論、彼女なりに何度か勇気を出して説明しようとしたこともあるにはあったが、結局はタイミングが悪かったり、言いたいことが上手く纏められなかったりして余計に話すに話せなくなってしまっていた、それに事実として、仲間内でも誰もが自分の事を解ってはくれなかったのに、蒼太に果たして解ってもらえるだろうかと、仮に解ってくれたとしても、それでも“ここに居て良い”と言ってくれるだろうかと、それも疑問であり不安であり、恐怖だったのである。