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時と運命の調律者
第23章 アニバーサリー
「メリー・・・」
「そ、蒼太・・・!!」
お風呂から上がって後、着替えを済ませたメリアリアは蒼太に呼ばれて彼の居る、応接間へと通された。
「うう・・・っ!!」
「メリー・・・」
何を言われるのかと緊張していたメリアリアに、フカフカの二人掛け特注カウチソファに腰掛けながら蒼太は優しい口調で語り掛ける。
「やっぱり、メリーだったんだね・・・?」
「う、うん。でも蒼太・・・」
信じてくれるの?とメリアリアは不安そうな面持ちで彼氏の顔を見つめるモノの、“やっぱり”と言うことは、蒼太は前々から自分の正体に気付いていた、と言う事になる。
だけど、確かにー。
思い返して見た場合、再会を果たした際にも蒼太は姿の変わってしまった自分を見てもそれでも“何かを感じる”とは言ってくれていたし、それに何よりかによりこんな時に、こんな大事な事で下手な取り繕いをしたり、よしんば嘘を付くような人間では無いことを、メリアリアは誰よりも良く知っていた。
知ってはいたが、しかし。
「ど、どうして・・・?」
「どうしてって・・・。そりゃ解るよ、出会った時の雰囲気と言うかイメージが、君の“気”だったんだもの」
蒼太が続ける。
「そ、蒼太・・・!!」
お風呂から上がって後、着替えを済ませたメリアリアは蒼太に呼ばれて彼の居る、応接間へと通された。
「うう・・・っ!!」
「メリー・・・」
何を言われるのかと緊張していたメリアリアに、フカフカの二人掛け特注カウチソファに腰掛けながら蒼太は優しい口調で語り掛ける。
「やっぱり、メリーだったんだね・・・?」
「う、うん。でも蒼太・・・」
信じてくれるの?とメリアリアは不安そうな面持ちで彼氏の顔を見つめるモノの、“やっぱり”と言うことは、蒼太は前々から自分の正体に気付いていた、と言う事になる。
だけど、確かにー。
思い返して見た場合、再会を果たした際にも蒼太は姿の変わってしまった自分を見てもそれでも“何かを感じる”とは言ってくれていたし、それに何よりかによりこんな時に、こんな大事な事で下手な取り繕いをしたり、よしんば嘘を付くような人間では無いことを、メリアリアは誰よりも良く知っていた。
知ってはいたが、しかし。
「ど、どうして・・・?」
「どうしてって・・・。そりゃ解るよ、出会った時の雰囲気と言うかイメージが、君の“気”だったんだもの」
蒼太が続ける。