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時と運命の調律者
第23章 アニバーサリー
「メリー・・・」
「あ・・・」
不意に蒼太から唇を離され、名前を呼ばれて見つめられるが、その眼差しは普段の恋人の見せる、優しいそれでは決して無かった、それどころか何かを期待しているような、訴え掛けるようなギラギラとした男性の眼光そのものだったのであるモノのしかし、一方でメリアリアはこの瞳を良く知っていた、彼がまだ子供だった頃に、それでも何度と無く自分と二人っきりで抱き合っている時に向けて来たモノだったからだ。
そうだ、蒼太はもう、我慢が出来なかったのだ、彼女は芯から優しく真面目で、そしてそれが故にどうしても色々と考えすぎてしまうきらいがあるのであり、その結果として自分で自分を雁字搦(がんじがら)めにしてしまう傾向があるのであるモノのしかし、それらを押し退けてでも自分に会いに来てくれた、と言う事実が、しかも万難を排して今までずっと絶えること無く自分を思い続け、求め続けていてくれていたのだ、と言う事実が何よりかにより嬉しくて嬉しくて仕方が無かったのである。
何故ならばそれは、彼女の彼に対する狂おしい程の一途さの顕現であり、比類無き程にまで絶対的な、真愛と真心の発露以外の何ものでも無かったからに他ならなかったのであるモノのだから、蒼太はそんなメリアリアの事がいじらしくていじらしくて堪らなくなり、そして何よりも愛おしくて愛おしくてどうしようもなくなってしまっていたのだ。
「はあぁぁ・・・」
(蒼太っ。ああ、蒼太・・・っっっ!!!!!)
そんな彼氏に対してメリアリアは心の底から魂の底からその名を叫んで応えつつも、彼本人へと向けては己の全てを差し出していった。
「あ・・・」
不意に蒼太から唇を離され、名前を呼ばれて見つめられるが、その眼差しは普段の恋人の見せる、優しいそれでは決して無かった、それどころか何かを期待しているような、訴え掛けるようなギラギラとした男性の眼光そのものだったのであるモノのしかし、一方でメリアリアはこの瞳を良く知っていた、彼がまだ子供だった頃に、それでも何度と無く自分と二人っきりで抱き合っている時に向けて来たモノだったからだ。
そうだ、蒼太はもう、我慢が出来なかったのだ、彼女は芯から優しく真面目で、そしてそれが故にどうしても色々と考えすぎてしまうきらいがあるのであり、その結果として自分で自分を雁字搦(がんじがら)めにしてしまう傾向があるのであるモノのしかし、それらを押し退けてでも自分に会いに来てくれた、と言う事実が、しかも万難を排して今までずっと絶えること無く自分を思い続け、求め続けていてくれていたのだ、と言う事実が何よりかにより嬉しくて嬉しくて仕方が無かったのである。
何故ならばそれは、彼女の彼に対する狂おしい程の一途さの顕現であり、比類無き程にまで絶対的な、真愛と真心の発露以外の何ものでも無かったからに他ならなかったのであるモノのだから、蒼太はそんなメリアリアの事がいじらしくていじらしくて堪らなくなり、そして何よりも愛おしくて愛おしくてどうしようもなくなってしまっていたのだ。
「はあぁぁ・・・」
(蒼太っ。ああ、蒼太・・・っっっ!!!!!)
そんな彼氏に対してメリアリアは心の底から魂の底からその名を叫んで応えつつも、彼本人へと向けては己の全てを差し出していった。