この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
時と運命の調律者
第2章 VS.怪人A
「・・・・・っ!!」
「え、なに?なに・・・」
「怪人A。こいつの名前さ。元は人間だったが魔道に落ちた、もういまじゃ立派な魔物と化していた。この赤く光る玉、“オーブ”がその正体だ」
青年はそう言うと、少女達の目の前にオーブと呼ばれる赤い光の玉を差し出して見せた。
「・・・一般人が何の用でここに入ったのか知らないが。二度とするんじゃない、今回はたまたま助けたけど本来なら君達は今日、Aに殺されていたはずだ」
「・・・・・」
「・・・あんた、なんなの?」
「・・・アニメやネットでよくいるだろ?物の怪や魔物を専門に狩るハンターみたいなのが。それだと思えば良い。・・・それじゃあな」
「・・・・・」
「・・・・・!!ちょっとまって」
青年がそう言って立ち去ろうとすると、由美が思い出したかのように彼を引き留めに掛かる。
「友達が、いるんだけど。一緒に来てて。どっかにいるはずだから、一緒に探して・・・」
「・・・悪いけど」
その言葉に青年はゆっくりと振り返る。
「二人はもう、この世にはいない。違う世界に連れ去られてしまった。いまは意識だけの存在となってしまっている」
「え、え・・・っ?」
「なにそれ、どういうこと!?」
恐る恐る“死んだの?”と尋ねる由美に、青年はあくまで淡々と続けた。
「そう言っても良いけど、何て言うのかな、君達の言い方では“違う次元に飛ばされてしまった”、と言えば良いか?とにかくそこは実態の無い世界だ、この世じゃ無いことだけは間違い無いね」
「そ、そんな・・・」
「どうすれば、いいの?」
「いまならまだ、助かる。早く霊能者なりキチンと修行を積んだ僧侶に頼んで供養してもらうんだな。そうすれば二人は輪廻転生の輪の中に戻ることが出来るだろう、いずれまたこの世に来ることも出来るはずだ・・・。それじゃあ」
「え、え・・・っ!?」
「あっ。ちょっと待って!!」
少女達がそう叫ぶ頃には青年の姿はそこからは掻き消えてしまっており、その気配も残っていなかった。
「え、なに?なに・・・」
「怪人A。こいつの名前さ。元は人間だったが魔道に落ちた、もういまじゃ立派な魔物と化していた。この赤く光る玉、“オーブ”がその正体だ」
青年はそう言うと、少女達の目の前にオーブと呼ばれる赤い光の玉を差し出して見せた。
「・・・一般人が何の用でここに入ったのか知らないが。二度とするんじゃない、今回はたまたま助けたけど本来なら君達は今日、Aに殺されていたはずだ」
「・・・・・」
「・・・あんた、なんなの?」
「・・・アニメやネットでよくいるだろ?物の怪や魔物を専門に狩るハンターみたいなのが。それだと思えば良い。・・・それじゃあな」
「・・・・・」
「・・・・・!!ちょっとまって」
青年がそう言って立ち去ろうとすると、由美が思い出したかのように彼を引き留めに掛かる。
「友達が、いるんだけど。一緒に来てて。どっかにいるはずだから、一緒に探して・・・」
「・・・悪いけど」
その言葉に青年はゆっくりと振り返る。
「二人はもう、この世にはいない。違う世界に連れ去られてしまった。いまは意識だけの存在となってしまっている」
「え、え・・・っ?」
「なにそれ、どういうこと!?」
恐る恐る“死んだの?”と尋ねる由美に、青年はあくまで淡々と続けた。
「そう言っても良いけど、何て言うのかな、君達の言い方では“違う次元に飛ばされてしまった”、と言えば良いか?とにかくそこは実態の無い世界だ、この世じゃ無いことだけは間違い無いね」
「そ、そんな・・・」
「どうすれば、いいの?」
「いまならまだ、助かる。早く霊能者なりキチンと修行を積んだ僧侶に頼んで供養してもらうんだな。そうすれば二人は輪廻転生の輪の中に戻ることが出来るだろう、いずれまたこの世に来ることも出来るはずだ・・・。それじゃあ」
「え、え・・・っ!?」
「あっ。ちょっと待って!!」
少女達がそう叫ぶ頃には青年の姿はそこからは掻き消えてしまっており、その気配も残っていなかった。