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ちょっと、そこのあなた。勇者なんでしょ
第1章 都合よくセーラー服の女子高生が

そういえば、こいつはクモなのか、このクモはクモなのか、なんだって今このとき、ぼくにはこのクモの正体がわからなくなっていた。
もしかしたらクモで、でもそうじゃないんじゃないか?
クモがクモじゃない理由なんてないはずで…。
そもそも、クモだったんじゃ、
もしかしたらという可能性は……。
なんて、こんな疑問、今考えても答えなんて出るはずもなく、
そもそも答えなんて出るはずもなく、
だからぼくは、ずっと、クモを見つめ続けることしかできなかった。「ちょっと!あんたいつまで私をみてるのよ」
女子高生はパンツ一丁のままでこちらを睨んでいる。足元にはビリビリに敗れた制服やスカートが散らばっている。「ごっごめん」
どうやらまだ、この女子高生は蜘蛛ではなかったらしい。「うわあー。こいつぁラッキー。セーラー服女子だあ」
「ぎゃああ助けて!」
クモが一匹、女の子に飛びつきます。スカートを切り取って、下着姿を晒しながら、逃げ惑います。「いーやー」
ジャンル:ホラー それはもう本当に嫌そうな顔をしていたのです。そしてそれを見ていた僕はこう思ったのです。『あ、この子。蜘蛛だったんだ』。
その蜘蛛は全身が真っ白で目の部分だけが黒く塗りつぶされたかのような、そんな顔の造形をしていた。そしてそれが、また僕に強烈なインパクトを与えたのである。(うわあ、あの子は人間だ)
僕の友達に女の子がいたのだがその子の顔を見た時と同じような感じがしたのだ。
しかし彼女は別に美人でもない、可愛くもない。ただのブスなのだがそれでもどこかで誰かが言ったように「愛想笑いが上手い」ので男子からは人気であった。そして彼女もまた、蜘蛛に対して似たような感想を抱いたのだろう。
「うわあー。こいつらマジキモい!」
と言って蜘蛛を蹴飛ばした。
するとその蜘蛛が「きゅぃいいーっ」と言ったような気がしたので「あれ、今のは鳴き声かな? やっぱり蜘蛛は虫なんだね」と、その時の私は思いました。「うわあーっ。こっちくんなーっ」
蜘蛛は彼女に近づきます。「ぎゃああああああ」
彼女は叫びます。
「うわあー。うわあー」
彼女は泣きながら走っていきます。「ぎゃああ」
蜘蛛は彼女のスカートを切り裂きます。
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
もしかしたらクモで、でもそうじゃないんじゃないか?
クモがクモじゃない理由なんてないはずで…。
そもそも、クモだったんじゃ、
もしかしたらという可能性は……。
なんて、こんな疑問、今考えても答えなんて出るはずもなく、
そもそも答えなんて出るはずもなく、
だからぼくは、ずっと、クモを見つめ続けることしかできなかった。「ちょっと!あんたいつまで私をみてるのよ」
女子高生はパンツ一丁のままでこちらを睨んでいる。足元にはビリビリに敗れた制服やスカートが散らばっている。「ごっごめん」
どうやらまだ、この女子高生は蜘蛛ではなかったらしい。「うわあー。こいつぁラッキー。セーラー服女子だあ」
「ぎゃああ助けて!」
クモが一匹、女の子に飛びつきます。スカートを切り取って、下着姿を晒しながら、逃げ惑います。「いーやー」
ジャンル:ホラー それはもう本当に嫌そうな顔をしていたのです。そしてそれを見ていた僕はこう思ったのです。『あ、この子。蜘蛛だったんだ』。
その蜘蛛は全身が真っ白で目の部分だけが黒く塗りつぶされたかのような、そんな顔の造形をしていた。そしてそれが、また僕に強烈なインパクトを与えたのである。(うわあ、あの子は人間だ)
僕の友達に女の子がいたのだがその子の顔を見た時と同じような感じがしたのだ。
しかし彼女は別に美人でもない、可愛くもない。ただのブスなのだがそれでもどこかで誰かが言ったように「愛想笑いが上手い」ので男子からは人気であった。そして彼女もまた、蜘蛛に対して似たような感想を抱いたのだろう。
「うわあー。こいつらマジキモい!」
と言って蜘蛛を蹴飛ばした。
するとその蜘蛛が「きゅぃいいーっ」と言ったような気がしたので「あれ、今のは鳴き声かな? やっぱり蜘蛛は虫なんだね」と、その時の私は思いました。「うわあーっ。こっちくんなーっ」
蜘蛛は彼女に近づきます。「ぎゃああああああ」
彼女は叫びます。
「うわあー。うわあー」
彼女は泣きながら走っていきます。「ぎゃああ」
蜘蛛は彼女のスカートを切り裂きます。
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」
「ぎゃああ」
「うわあー」

