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第1章 レディスキッチン 園
 その晩の家族との食事は、彩乃はほとんど上の空だった。

 美和子の事、田所のおばさまの事。そして、あのレストラン「レディースキッチン 園」……

 美和子と田所のおばさまとがキスをしていたり、上半身裸になって抱き合ったりしている姿を想像してしまう。

 ……何を考えてんの、わたしったら!

 何度も自分に言い聞かせる。

 ウエイトレスのエイコが美和子の胸を指先で突ついている姿、それを受けて、気持ちよさそうにしている美和子の姿。

「ちょっと、トイレ……」

 彩乃は言って席を立つ。両親は心配そうに彩乃を見ている。

「疲れたのかねぇ?」
「そうかも知れませんねぇ」

 両親の会話が聞こえてきた。

 彩乃は店のトイレの個室に入る。むらむらしていた。


 ……どうしてよ? どうしてむらむらしちゃうのよ!


 彩乃は自分を叱る。だが、むらむらは治まらない。


 ……まさか、わたし……


 田所のおばさまにキスされる自分、美和子と抱き合っている自分、エイコに乳首を吸われている自分…… そんな姿を思い描いてしまう。

 思い描いた途端、内股がジュンと熱くなって湿って来た。乳首もブラの内側で擦れてひりひりと刺激してくる。


 ……そんなぁ! まだ男の人との経験もないのに……


 彩乃の右手がすっとスカートの中に入って行く。

 パンティの上から触ってみる。

 たっぷりと濡れていた。

 彩乃はスカート捲り上げ、パンティを下ろして、便座に腰掛けた。

 脚を拓く。だが、膝まで下げたパンティが邪魔で充分に拡げられない。

 彩乃は左脚を抜いた。パンティが右の足首にあった。充分に足を拓く。

 ぷんと牝のにおいが漂った気がした。もう一度右手で触ってみる。


 ……何よ、これぇ!


 滴っていた。指先が濡れた。ちょっと動かすと、くちゅくちゅと淫音が鳴った。

「……っあっ……」

 喘ぎの洩れた口を慌てて左手で押さえる。

 右手は彩乃とは別の意志を持ったかのように動く。

 短大の友達の理香子の彼氏話が浮かぶ。

(彼はわたしのおまんこの毛を左右に掻き分けて、わたしのクリちゃんを舌先で責めて来るの)

 彩乃の指先が滴りが止まらない淫溝をなぞり、淫豆を弄る。声が漏れそうな口を左手で必死に抑えている。

 目を閉じると、浮かぶのはエイコの笑顔だった。
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