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第3章 美和子と彩乃
「ねぇ……」

 幾度も愛し合った後、甘い余韻の気だるさに浸っていた彩乃に、隣に寝ている美和子が声をかけた。

 二人は全裸のままだった。

 綾乃の中には恥ずかしいと言う思いは既に無かった。

 むしろ、何の障壁も無く触れ合っているこの姿こそが正しいとさえ思った。

「……なあに?」

 彩乃は目を閉じたままで訊く。

 美和子のささやくような声も、それに答える自分の声も、どかか遠くから聞こえてくるような感じだった。

「お腹、空かない?」

 綾乃は目を開ける。

 すぐ目の前に美和子の微笑む顔があった。

「わたし、こうして居るだけで一杯よ……」

「うふふ……」

 美和子は顔を近付ける。

 綾乃は目を閉じる。

 唇に優しい感触。

「でも、やっぱり、お腹が空いたわ……」

 美和子はキスの後にささやく。

「レストランへ行くにはまだ先だしさ」

 美和子はくすっと笑う。

「……それに、体力をつけておかないと、おばさまたちに負けちゃうわ」

 美和子は言うと、ベッドから起き出した。

 綾乃も起き出そうとした。

「彩乃は良いの。今日はお客さんだって、言ったじゃない」

 美和子は言うと、彩乃をベッドに寝かしつける。

 何も纏わない美和子の背中を、彩乃は愛おしげに見つめる。

 開け放されたままのドアから美和子は出て行った。

 彩乃はベッドに寝転がり、深い溜め息をついて天井を見上げる。


 ……こんな事になるなんて、思っても見なかったわ。

 ……でも、これが正解よ。

 ……美和子。わたしの中にも指を挿れてほしいわ……

 ……もう、わたし、美和子のものなんだから……


 彩乃は何時しか微睡んでいた。
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