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新解釈 紺屋の女房
第6章 花魁の嫁入り
「で…、祝言は明日でいいかい?」
そのように吉兵衛が尋ねたので
そのように段取りをお願いしますと
言いかけた久蔵を制し
「あちきは卑しい女郎あがりでありんす
人並みの祝言などもったいないでありんす
此方に来るのも人目を忍んで夜分を選んだのも
そのような思いからでありんす」
その言葉を聞いて久蔵は惚れ直し
吉兵衛もお玉もすっかり高尾を気に入った。
「そんなことは気にする事はねえ、
お前さんは立派な私たちの息子の嫁だ!」
取り敢えず、質素だけれど
明日に形だけの祝言をあげることにした。
「さあさ、今夜はもう遅いからゆっくりとお休み
久蔵の部屋に煎餅布団だけれど用意してあげるよ」
お玉はそう言って居間を出て
嬉しいような寂しいような複雑な涙をそっと拭った。
さて、寝るとしても嫁入り道具はおろか
何も持たずに来たものだから高尾の寝巻きがない。
「真冬でもごさんせんから
裸で寝ても良いでありんすか?」
高尾の白い肌を見ただけで久蔵は激しく勃起した。
我慢できねえと高尾の背後から抱きついて
豊満な乳を揉んだ。
「ダメでありんす…
まだ祝言も済んでないざんす」
高尾は処女のように恥らんだ。
久蔵は手さえ握ったことのない高尾に
いきなり乳を揉んだ事を詫びながら
「もう何年もおなごを抱いていないから
きっと下手だと思うけど抱かしてくれ」
貴方があちきを惚れてくれてるだけで幸せでありんすから
上手い下手は二の次でありんすと
高尾は久蔵に身を任せた。