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好きになってくれてありがとう
第9章 父からの連絡
「やばいところから借りてるってこと?」
「そうなんだ。しかも五百万あるらしく返したいけど貯金はなくなってるしどうしていいか分からず大量の睡眠薬を飲んで倒れたんだ。」
私は怒りでぐっと握った手を震わせる。
卓也は私をネタにして母を脅した。
許せなかった。いや、許そうなんて思っていない。けど絶対にアイツだけは…
「お父さん、そのお金は早く返しちゃわないとあとが大変。私の貯金下ろしてきて渡すから早く返済してきて。話はそれから。あとお母さんのこと頼んでいい?」
「いや、俺が出すよ。理恵が出す必要ない。
きっちり回収するけど俺が出しておくから。」
「いや、藤堂さん。これは私達家族な問題だ。あなたに出してもらうのは筋違いだと思ってます。」
確かにそうだ。
卓也は私をダシにして母にお金を要求した。
それは紛れもなく卓也は私達家族に対してやってきたこと。
翼さんは私のためを思っていってくれているのかもしれないけど違うことは違うしそこまでは背負ってもらうことは出来ない。
でも忘れていたことが一つ。
卓也の勤務先は藤堂グループということを…