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好きになってくれてありがとう
第9章 父からの連絡


「申し訳ございません。夏目卓也の勤務先をご存知ですか?」

「会社名までは聞いたことなかったけど、理恵は知っているんだろう?」

「お父さん…藤堂グループわかるでしょ?」

「もちろん知ってるよ。父さんの会社も取引がある会社だからな」

「そう。卓也は藤堂グループの一つである会社に勤めてる。そして今ここにいる翼さんは藤堂グループの御曹司ってことになるわ。」



父は「え?あ、は、??」と電話越しに挙動不審が伝わってくる。
そりゃそうなるだろう。
大体藤堂グループを知らない人のほうが少ないしそこの御曹司と我が子が一緒に暮らしているなんて思いもしなかったはず。


「夏目は兄の会社の社員だそうです。
夏目のしていることは犯罪です。そんな社員が藤堂グループにいると分かっていて見過ごすわけにはいきません。少し私に任せてもらえませんか?」

父は翼さんに言われて承諾し電話を切った。
そして翼さんは私に分厚い封筒を渡してきた。


「明日有給入れとくから親に会いに行っておいで。それ持って返済も。」


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