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好きになってくれてありがとう
第9章 父からの連絡


今日行くことを伝えていた父から病院名と病室が書いてあるメッセージが届く。

私は電車を降りタクシーで病院に向かった。


着いたのは地元ではそこそこ大きな病院で最近綺麗に建て替えられた病院だった。

総合案内で病室を聞いた私は父に飲み物と軽く食べられるものをコンビニで買って病室に向かう。


入り口のプレートには母の名前があり家族以外面会禁止とマグネットが貼られていた。


コンコン…
ノックしてドアを開けると椅子に座って憔悴しきっていた父の姿を見つける。

「お父さん…」

私の声に顔を上げた父の目には今にも落ちそうなくらい涙が溜まっていた。


「理恵。よく来てくれたね。こっちに座りなさい。」

「お父さん、寝れてないんでしょ?私今日お休みもらったし、明日は元々休みだったから帰って少しだけでも休んで。」

「いいのか?悪いが明日はどうしても休めない会議と商談があって…少しだけ頼んでもいいか?」


私はさっき買っておいた物を父に渡し交代して母に付き添うことにした。

父を病室から見送ったあと初めて母の顔を見る。
いつもの母の顔だけど違うのはたくさんの管で繋がっている母だった。



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