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好きになってくれてありがとう
第2章 休日デート?
革張りのシートに見を沈めカチッとシートベルトをしたのを確認して部長がエンジンをかけた。
自分の車とは比べ物にならないくらいの音が耳に響く。
「美味いイタリアンの店があってランチが安くて何より美味い。」
「あの、私…」
「言いたくないことは言わなくても構わない。けど誰かに伝えることでラクになることもあると思うけどな。」
何かを感じ取っているのかもしれない部長は右手で私の頭を撫でながら言った。
「ありがとうございます。実はお腹減ってるんです。」
「あぁ、たくさん食べるといい。今日は気にすることなく食べて笑って明日からまた月島の素敵な笑顔をお客様に披露できるように。」
そう、デパートの顔でもある総合受付の受付嬢の私は笑顔が必須。
そんな私が暗い顔をして仕事出来ないってわかってる部長は優しいのだろう。