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第10章 勝手なことしやがって〜翼side〜
待つことなく席に案内され俺はノンアルビールを頼むと理恵は烏龍茶を頼んだ。
「適当に頼んでいい?」
うんとうなずく理恵に元気ねぇなと思いつつ店員に注文をした。
「ね、なんでここにいるの?」
なんでここにいるかって?
そんなのお前を探しに来たに決まってんだろう。
「目の前にいる君が勝手に出ていって仕事まで辞めたから追いかけてきた。」
「だからそれは専務に…」
「うん、その専務に言われて強制的に休みを取らされてここにいる。」
俺はここまで来た経緯を理恵に話、さっき親父と話したことも全て伝えた。
「理恵はもう俺といたくない?」
「一緒にいたいよ。だってそんな簡単に忘れられないし、でもまた卓也のことで絶対迷惑かけちゃう。」
「そんなの一人で背負う必要ない。俺に助けてって言ってみな?一緒に背負うから。それから絶対に解決してやる。」
「ぅっ…ん。でも…翼さんは忙しいでしょ…そんな負担かけられないよ。」
忙しいね…どうだろな。
今の会社にいると忙しいだろうけどどっちにしろ藤堂グループに入るなら辞めないといけないし。
「いや、大丈夫。理恵は何にもしなくていい。」
「え?」