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好きになってくれてありがとう
第10章 勝手なことしやがって〜翼side〜
「俺と結婚して私生活も仕事も支えてください。」
焼肉屋で何を言ってるんだ俺は…
もっといいレストランでとかいろいろあっただろうけど、どうしても伝えたくなった。
「け、けっこ、ん??」
「うん、もう逃げられないようにそうしてほしいって思っから今伝えた。」
「でもまた卓也のことで…」
「おー、かかってこいって感じだな。結婚したらそうそう手も出しにくいだろう。ってかそんなことできないだろうな。」
「どうして?」
夏目卓也は兄貴の会社の社員だ。近頃の勤務態度や最近あったおしかけ事件をきっかけに兄貴が日本の最北端の北海道に異動をだしたから。
異動を受け入れられないなら海外への異動と役職解除を伝えると北海道への異動を承諾したと聞いている。
理恵の母にしたことは恐喝に当たるだろうから被害届を出したいがまだ意識が戻らないから証言もない。
これからのことは理恵の母親と話してからになるだろうけどいろいろ対応できるように慶太には連絡済だ。
「俺と結婚してください。」
「…私でいいの?」
「理恵じゃないと意味ない。」
「ぅっ…うぅーーー、…はい。」
テーブルを挟んでいることが辛いが泣いている理恵の頭を撫でた。