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好きになってくれてありがとう
第11章 家族に報告
「怒った顔も可愛いけど笑ってくれよ。せっかくのデートだし。」
怒っているわけじゃないけど何だか申し訳なくなる。
それでも翼さんは私が笑っていてくれるだけでこっちは幸せになれるからと言ってくれた。
「さて、理恵に送る指輪を買いに行こう。」
「結婚指輪だけでいいの。婚約指輪なんて高いだけだし私はいいからね。」
そう、結婚するときはお互いに付ける結婚指輪だけでいいと昔から思っていた。
高い婚約指輪をもらっても結婚してずっと付けているのは結婚指輪だけになるとSNSでよく見るから。
「せっかくだから理恵に似合うものをプレゼントさせてよ。」
「だって翼さんはとんでもなく高い指輪買っちゃいそうだもん。私にはもったいない。」
「ふーん。じゃ俺の独断で選ぶわ。」
「いらないのーーー!」
強めに言っても翼さんにはこの思いは届かなかった。
車を走らせたある有名なお店の前に車を停めた。
店の名前を見ただけで恐ろしくなる。
「わ、私降りないよっ!」
「分かった。なら結婚指輪を買うためにサイズだけでも合わせてみような?」
強制的に助手席のドアを開け店へと連行された。