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好きになってくれてありがとう
第11章 家族に報告
「失礼いたしました。
一年に一度くらいですが来店してくださるご夫婦がいらっしゃるんです。
五十代くらいのご夫婦なんですけどそのご主人様とよく似ている方でしたので…」
「そうなんですね。」
「お客様もまた素敵ですので素晴らしいご夫婦になられると思いますよ。
またいつでもいらしてくださいね。」
ニッコリ笑ったお姉さんは凄く輝いていた。
私もいつかあんなふうに笑いながらまた仕事をしたい。と思えた瞬間だった。
そしてしばらくして戻ってきた翼さん。
先輩とさっきのお姉さんに見送られてお店を出た。
「ホテルのレストランで食事をしよう。さっき問い合わせたら大丈夫って言ってた。」
「うん。」
行こう。と私の手を握って歩いて車に戻った。
それから行きたいところはと聞かれて特にはなかったから少し早いけどホテルに向かい部屋に連れてこられた。
ラグジュアリーなお部屋にこんな田舎の夜景でもキラキラしていてキレイに見える。
窓際に立ち外を見ていると翼さんは後ろから抱きしめてくれた。
「どうしたの?」
「いや、綺麗だなって。」
「ね、こんな田舎でも夜景は綺麗…」
「夜景じゃなくて理恵が綺麗ってこと。」