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好きになってくれてありがとう
第12章 久しぶりの母
「失礼しまーす…」
恐る恐る入ってみると看護師さんに血圧を測られているお母さんの姿がありその横にはお父さんが椅子に座っている。
「理恵!来てくれてたの?」
お母さんはいつものお母さんの声で…
その声を聞くだけで涙が溢れてくる。
「まぁ、泣かせてしまったわ。」
「嬉しいんだよ。君が目を覚ましたから。」
私に替わりお父さんが説明してくれた。
そして座って。と促されお父さんの隣に座る。
血圧を測り終えた看護師は医師からの設定があるとお父さんを呼んで一緒に出て行ってしまった。
「理恵、心配かけてしまってごめんなさいね。」
「お母さん、謝らないといけないのは私の方だよ。卓也とちゃんとしていればこんなことにはならなかった。」
私の言葉に目を開き驚いている。
そりゃそうだろう。私がこんなこと知ってて来てるなんて思っていないはず。
「理恵は知ってたの?」
私は一度だけ首を縦に動かした。
そして経緯をすべて話した。
別れたことや家に押しかけてきて翼さんに助けてもらったことや、同棲していたこと、卓也とお母さんが会っていたところをみたこと、など全てを…