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好きになってくれてありがとう
第12章 久しぶりの母
「理恵、お父さんから聞いたわ。私も会ってみたいわ。」
少し顔が楽そうになった母はそう言った。
「予定聞いてみるよ。明後日東京に戻るって言ってたから。おじさんに報告はまだか!?って言われ続けてるって。」
「そうなの?なら私が会うのはまだ先になりそうね。」
「病院は面会は家族だけだしね。」
「でも理恵の婚約者なら家族にならないのかしら。」
「え?病院の中で会うつもりなの?」
このご時世面会は特に厳しくなっていて家族のみの面会に限られている。
慌てなくても退院してからでも会えるのにどうしても会いたいとうるさかったので後で看護師さんに確認すると言っておいた。
それにしてもさっき電話で言っていた幼馴染のめぐさん…
やっぱり女の人だよね。めぐって愛称の男の人なわけないよね。
複雑な気持ちを隠せなくてこのあと会うはずなのにどことなく気分が良くない。
会って直接聞いてみよう。
今は母との時間を過ごすことに割り切りさっきコンビニでたくさん買ってもらったスイーツをみんなで食べることにした。
気になった新発売のスイーツもすごく美味しくて数年ぶりにみんなでワイワイ話すことができた。