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好きになってくれてありがとう
第7章 気持ちの変化
すると部長が抱きしめる腕の力がさらに強くなる。
こうも感情をぶつけてくれることがすごく新鮮だった。
卓也は私には無関心だったから。
私が仕事で遅くなろうが飲みに行って帰りが遅かろうが何も言ってこない上に落ち込んだり嬉しいことがあっても何も気づかない。
でも部長はちょっとした変化や私の表情などをよく読み取ってくれる。
仕事でも少し大変そうにしていればすぐに手を差し伸べてくれる素敵な上司だ。
「やっと手に入れられた。長かったわ。」
「私こう見えて傷つきやすいし落ち込むしめんどくさいですよ?」
「傷付いたら慰めるし落ち込んだら俺が笑わせるから大丈夫。
はぁー、幸せってこういうことなんだろな。」
大型犬のようにスリスリしてくる部長。くすぐったいから少し肩を竦めるとチクッと痛みが…
どうやら噛み付いたらしい。
「今噛みましたよね…」
「いや…噛んで、たな。」
「噛むのは禁止です。」
わかったと小さな声で返事をした部長に気になっていることを聞いてみた。