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JUN(ジュン) ~メールの恋人~
第8章 決着
「純子~~!もっと早く!!」
階段をまるで転げ落ちる勢いで俺達は駆け下りた。
アウディに乗り込み、
エンジンをかけるとのと地下の駐車場から
BMWが飛び出てくるのが同時だった。
「行くぞ!あの車だ!!」
酒さえ飲んでいなければ
卓也自身が運転したかった。
「このアウディ、
新車が納車されるまでの代車なの…
だから運転しにくくて…」
ぎこちない運転の純子が言い訳した。
「ぶつけてもかまわん!!!
俺が弁償してやる!思いっきり飛ばせ!!」
助手席から発破をかけても
純子の安全運転は相変わらずだった。
徐々にBMWとの距離が離されて行く…
『くそ!どこへ行くつもりなんだ…』
BMWの車内では、
沖島がナイフを美智子に向け、
片手運転でアクセルを踏み込んだ。
「飛び降りる素振りを見せてみろ!
その前にこれでブスリだぞ!!!」
ナイフを持つ手で美知子を刺す真似をする。
『飛び降りる?冗談じゃないわ!
こんなスピードで
飛び降りれるわけないじゃないの!!』
猛スピードに加え、
片手運転だから車がふらついていた…