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JUN(ジュン) ~メールの恋人~
第4章 JUNと直接会うことにした

そんな別れがあってから
5年ぶりにやってきたJUNからのメール…
メル友としてサヨナラしてからも
卓也はJUNのアドレスを消せずにいた。

携帯を変え、スマホに変えても
アドレスはそのままデーター移行され
そのまま残っていた。

『JUNか…』

返信すべきかどうか迷っていた。
ホットコーヒーもすっかり冷めてしまい、
鮮やかな香りも消えていた。

美智子とは、もう7年も付き合って
将来を約束した仲だし
あのころと違って精神的に大人になってるから、
メル友を作っても怒らないだろう。

卓也はJUNに「久しぶりだね」と返信した。

間髪入れずに、
再びJUNからメールが返ってきた。

―逢いたいんです・・・逢ってください・・・―

卓也は目を疑った…
2年間メール交換していたときは
自分の事を一切明かさず、
ただ挨拶程度のメールしかしなかったJUNが
逢いたいと言ってきた…
5年の月日がJUNを成長させたのか。

『さて、どうしたものかな…』

卓也の心は揺れ動いた。
いや、美智子に隠れて
浮気をしようというんじゃないんだ
ただ懐かしいメル友に逢うだけなんだ。

逢ったからって
2人の関係がどうなるものではないだろう。
JUNだって携帯のアドレスを整理していて、
たまたま残っていた俺のアドレスを見て
懐かしくなっただけなのだろう 。

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