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JUN(ジュン) ~メールの恋人~
第7章 JUNとの再会
なんと情けない男だ…
部長に自分のことを買っていると言われて
断れなくなるなんて…
そこまで自分が可愛いのか…
俺って…最低だ…
部長に連れて行かれたのは小洒落た居酒屋だった。
「まあ、一杯飲め」
まずい酒になるのはわかっていた。
しばらくお付き合いしたら
そそくさと帰らしてもらおうと思っていた。
「昨日、沖島くんが提出した企画書な…
あれお前のものだろ?
要はパクられたんだろ?」
「どうしてそれを?」
「俺は伊達(だて)に部長職を張ってるわけじゃないぞ。
あの文面…あの考え方…奴にはムリだ。
今朝の騒動を耳にしてハッキリと確信した。
今回の企画はおそらく
上層部もOKサインをだすだろう…
だが、奴には仕切れない。
奴はそういう器じゃないんだ。
仕切るのはお前だ。
その状況になったときに見返してやればいい。
そうじゃないのか?」
要は企画書は奴のものでいいではないか。
これ以上騒ぐな。
後でうっちゃってしまえばいいではないかと言うことか。
そんなことはどうでもいい。
今、重要なのは
美智子に会って真相を聞きたい。
それだけなのだから…