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第8章 『飼い主』

だがその爛れた関係は奈緒に至極の快楽を与えていった。
元々被虐趣味があると綾宮に認められた奈緒であったが、綾宮の手によりそれが開花されると成長は著しかった。
それは綾宮さえも驚かせるほどの成長ぶりであった。
綾宮に責められ、快楽の蜜の味を知った奈緒は抜け出せないくらいに堕ちていった。

その関係に終止符を打ったのは卒業だった。

卒業すると同時に奈緒は一方的に捨てられた。

「お前には飽きた」

そう一言告げられ、すがる奈緒を無下に追い払ったのだ。
完全に綾宮に依存しきっていた奈緒は精神が不安定になり、食事も出来ない身体は衰弱していった。