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見習いドS彼氏
第8章 『飼い主』
それから精神的に完全に立ち直るのに一年かかった。
しかし精神的に立ち直れても、身体的には引きずったままだった。
ちゃんとした彼氏が出来、普通に恋をして奈緒も安心していた。
その相手こそが智輝だった。
しかし普通にセックスをすることで至福の快楽を得ることは出来なかった。
はじめはこれが普通なんだと奈緒は自らの身体を恥じるくらいであった。
しかし毎回繰り返される物足りなさを覚える交わりに不安を覚えてしまった。
身体が求めている刺激が得られないことで智輝への情愛が薄れてしまうのではないかという不安。
一度そんな不安が過ぎると実際に奈緒は智輝と会っている時、ときめくことが減っていってしまった。
心だけでなく身体も支配してもらいたい。
そんな思いが募っていった。
女性の多くは被虐欲求があると書かれていた雑誌を見たことも奈緒の気持ちを後押しさせた。
(私には智輝がいるのっ……誰よりも大切な、智輝がっ……)
奈緒はたった一行の綾宮のメールに震えながら自分に強く言い聞かせていた。
以前は憧れと羨望の存在だった恩師が今は地獄の悪魔のような存在にさえ感じていた。
しかし精神的に立ち直れても、身体的には引きずったままだった。
ちゃんとした彼氏が出来、普通に恋をして奈緒も安心していた。
その相手こそが智輝だった。
しかし普通にセックスをすることで至福の快楽を得ることは出来なかった。
はじめはこれが普通なんだと奈緒は自らの身体を恥じるくらいであった。
しかし毎回繰り返される物足りなさを覚える交わりに不安を覚えてしまった。
身体が求めている刺激が得られないことで智輝への情愛が薄れてしまうのではないかという不安。
一度そんな不安が過ぎると実際に奈緒は智輝と会っている時、ときめくことが減っていってしまった。
心だけでなく身体も支配してもらいたい。
そんな思いが募っていった。
女性の多くは被虐欲求があると書かれていた雑誌を見たことも奈緒の気持ちを後押しさせた。
(私には智輝がいるのっ……誰よりも大切な、智輝がっ……)
奈緒はたった一行の綾宮のメールに震えながら自分に強く言い聞かせていた。
以前は憧れと羨望の存在だった恩師が今は地獄の悪魔のような存在にさえ感じていた。