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見習いドS彼氏
第12章 トラップ
「まだいたのかじゃないですよ。近くの席なのに。相変わらずひどいですね、梶野さんって」
「ごめんごめん……」
わざと茶らけた口振りの留美に助けられながら智輝は笑った。
しかし次の言葉でその笑いも消える。
「で、何があったんですか、梶野さん」
「え?」
「とぼけないで下さいね。二日間休んだあとから梶野さんの様子おかしいですもん」
上司にも同僚にも見抜かれなかった心の動揺を後輩の女子社員に言い当てられ、戸惑う。
「別にっ…………なんでわかった?」
誤魔化そうとしかけ、諦める。
「そりゃわかりますよ。梶野ファンクラブ会長ですから、私」
「なんだそりゃ? 他誰かいるのか、それ?」
「秘密です」
留美は思わせ振りに笑いながら智輝の目の奥を覗き混む。
「ごめんごめん……」
わざと茶らけた口振りの留美に助けられながら智輝は笑った。
しかし次の言葉でその笑いも消える。
「で、何があったんですか、梶野さん」
「え?」
「とぼけないで下さいね。二日間休んだあとから梶野さんの様子おかしいですもん」
上司にも同僚にも見抜かれなかった心の動揺を後輩の女子社員に言い当てられ、戸惑う。
「別にっ…………なんでわかった?」
誤魔化そうとしかけ、諦める。
「そりゃわかりますよ。梶野ファンクラブ会長ですから、私」
「なんだそりゃ? 他誰かいるのか、それ?」
「秘密です」
留美は思わせ振りに笑いながら智輝の目の奥を覗き混む。