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見習いドS彼氏
第12章 トラップ
「梶野さんより冷静だった西野さんならそれくらい思い付きそうなものじゃないですか? 思い付かなかったとしても梶野さんを諦めさせてその場から立ち去らすためにこのマンションじゃないかもしれないってくらいのことは言うと思うんです……」
その言葉は智輝の中に渦巻き始めた疑念を更にどす黒く染めた。
確かにあの場で頭を冷やさせるのならばその言葉が一番効果的に思える。
「でも西野さんもそうは考えられなかったのかもしれないし……」
「それはまあ……そうですけど……なんかそのマンションに注意を惹き付けるための作戦のような気がして……」
「だとしたら……」
弥生はなにかを知っている。
考えるよりも早く智輝は走り出していた。
会社を飛び出して向かった先はもちろん、弥生の部屋だ。
自分の唯一の仲間だと思っていた弥生が逆に敵なのかもしれない。
間違いであって欲しいという気持ちと弥生が何かを知ってるなら敵であっても構わないという相反する二つの気持ちが入り交じる。
その言葉は智輝の中に渦巻き始めた疑念を更にどす黒く染めた。
確かにあの場で頭を冷やさせるのならばその言葉が一番効果的に思える。
「でも西野さんもそうは考えられなかったのかもしれないし……」
「それはまあ……そうですけど……なんかそのマンションに注意を惹き付けるための作戦のような気がして……」
「だとしたら……」
弥生はなにかを知っている。
考えるよりも早く智輝は走り出していた。
会社を飛び出して向かった先はもちろん、弥生の部屋だ。
自分の唯一の仲間だと思っていた弥生が逆に敵なのかもしれない。
間違いであって欲しいという気持ちと弥生が何かを知ってるなら敵であっても構わないという相反する二つの気持ちが入り交じる。