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見習いドS彼氏
第4章 苦痛と愉楽
留美は何かと智輝に絡んでくる去年入社した新人だ。
大学を出たわけだから二十三歳にもなるのだが、幼い顔立ちに薄化粧のために実年齢よりかなり低く見られる。
本人はそれを気にしているらしく、余計にからかわれている。
そしてなぜかやけに智輝を慕ってくる。

女として魅力的かそうでないかということは考えないようにしていた。
そういうことを考えることですら彼女への背信になってしまうと考えるほど、智輝は真面目で潔白であった。

「何見てたんですか先輩。私にも見せてくださいよぉ」
「いいから。気にすんなよ」
「気になりますよっ! 先輩がどんな女の子が好きなのかとか、どんなエッチが好きなのかとかっ!」
「からかうな。頼んでいた書類、出来たのか?」

冗談を言ってるのではないという声色で問い掛けると留美はバツの悪そうな笑みを浮かべて「休憩中ですから」といって立ち去っていった。

もし見られてSM愛好家だなんて思われたら大変だったな、と智輝はため息をついた。
気を取り直して智輝は次なる責めを考える。
縄で縛るのと同じくらいにSMの代表的なプレイといえばムチだ。
奈緒を鞭で叩くなんてありえないと思いながらもそのプレイを調べる。

鞭といってもいろいろな種類のものがあり、よく見かける紐がいっぱい付いた鞭は「バラ鞭」といってそんなに痛くないものだということがわかった。
またムチで打つ以外にも平手でお尻を叩くスパンキングというものがあることも知った。
これも痛くするのではなく、音を大きく立てる方法が記載されていた。
叩かれているという実感を与えてやることが大切なんだということが記されていた。
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