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私は管理人
第5章 救世主
「ああ…大野さん…
もうどこへも行かないで…」
もうバツイチ独身の大野さんではないので
愛すべき奥さんの所へ帰らないといけないとはわかっているのですが、
わたしは無理を承知で大野さんに懇願しました。
「ごめんな…それだけは無理だよ
農家には休みがないので、月に一度だけ羽根を伸ばしていいからと、こうして帰京するのが精一杯なんだよ」
でもその代わりに…
月に一度だけはおもいっきり可愛がってあげるからさ
大野さんはそう言って、
わたしをお姫さま抱っこして寝室に運んでくれました。
わたしは大野さんに服を脱がされながらも
吉岡が仕返しに来るのではないかと
気が気ではありませんでした。
そのように大野さんに打ち明けると
「大丈夫だよ
ああいう奴らは狙っている女に男がいると知ると
急激に遠ざかってゆくから」
月に一度だけでも僕がこうして顔を覗かすだけで
かなりの抑止力になると思うよ。
そう言って、わたしを優しくベッドの上に降ろしてくれました。
「ぶたれた頬は大丈夫かな?」
腫れていないかなと、
わたしの顔を覗き込む大野さんに向かって
わたしは静かに目を閉じました。
キスのおねだりです。